下妻物語(映画・DVD)
★★★★☆:90(~85)点
面白いとの評判は耳にしていましたが、想像を絶する面白さでした。キネマ旬報でも評論家選出・3位、読者選出・4位と非常に高く評価されていたんですね。「フラ・ガール」とはまた全然異なった描き方・タッチの怪作、快作、傑作です。こちらも超オススメ。
【注意:以下、ネタバレあり】
主演の二人(桃子役の深田恭子、イチゴ役の土屋アンナ)がとにもかくにも素晴らしい。特に印象的だったのは、私はそれまで全く知らなかった土屋アンナのヤンキーぶり。美形だけど超ケバメイク&ファッションで、しょっ中ツバを吐き、腹を立てると桃子にも頭突きと跳び蹴りをかます。免許が取れないため原付を転がして突っ張り(これ、笑えます)、妙に感動屋で、時に妙に丁寧で律儀な言葉遣いをする。ちょっとハスキーな声としゃべり方が絶品。突っ張っているけれど根は真面目というか一途で、恋には不器用で、信義に重きを置く古風なところも面白い。
究極の自己チュウというか自分だけの世界を築いていた桃子がイチゴと出会ったことによって、人のために頑張ることを経験し、仲間とつるんでいても心の底からそれを楽しめていなかったであろうイチゴは、桃子と出会ったことによって、それまでの世界から一歩踏み出す勇気を得る。桃子から「イチゴ・・・会いたいよ・・・」というTELを受けたとき、イチゴはどれほど嬉しかったことか。「おー、どこにでも行ってやるぜ!」(細かくは違っていたかも)。私にとっての名シーンです。
嶽本野ばらさんの原作は読んでいませんが、漫画チックな表現・描写も楽しかったです。おじさんである私ですが、十分に”あり”です。
観たあとは元気むくむく間違いなしの、”熱血爆走青春純情物語”としておこう。
さあ、この映画を観て、嫌なことや悲しいこと、日頃のウサを吹っ飛ばしましょう!
**************** Amazonより *******************
茨城県・下妻に住み、ぶりぶりのロリータ・ファッションに身を包んだ少女・桃子(深田恭子)がヤンキーのイチゴ(土屋アンナ)と出会い、数々の騒動に巻き込まれながらも強力な生き様を貫く、嶽本野ばら原作のハイパーパワフルな乙女たちの純情物語。
「私はマリー・アントワネットの生まれ変わり」という発言をしたフカキョン嬢をTVで見た中島哲也監督がキャスティングしたことで、この映画の成功はほぼ約束されたようなものだ。「ロココ調の18世紀のおフランスに生まれたい」と懇願し、あぜ道をヒラヒラファッションと日傘で、牛のウンコふみながら歩く桃子とフカキョン嬢は一卵性双生児ではないかと思えるほどのハマリ役。その彼女を生かすため、中島監督は全編をコミックタッチで演出。色があふれそうな映像のトーンとハイテンションなキャラクターたちが火に油を注ぎあい、鑑賞後には根拠のない前向きなイケイケ感を噛みしめてしまう傑作。(斉藤守彦)
内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)
深田恭子と土屋アンナが共演、劇場ロングランヒットを記録したハイパー青春コメディ。ロリータファッション命の桃子と、ヤンキー娘・イチゴのふたりがひょんなことから出会い、行動を共にすることに…。
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◎参考ブログ:
びんみんさんの”日常旅行日記”
そらさんの”日だまりで読書”
juraさんの”jura'file+++movie”