Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

鉄道地交線の更生は「有事の輸送路」の意味も考慮して欲しい

2023-01-08 21:39:06 | 社会・経済

昨日と今日は、我国交通に大きな報があった。一つは空路の事。昨 1/7朝、首都圏・成田から福岡へ向かっていた LCC国内便を標的にした 爆破予告がされたかどで、当該便が当地の中部国際空港に緊急着陸。乗客乗員は直ちに避難。同空港滑走路は半日近い閉鎖を要し、国内外便計 60便が欠航。発着遅れも相当数に上った様で、三連休初日もあって 航空利用客多数に影響した様だ。

爆破予告連絡は 欧州からの国際電話によったとかで、威力業務妨害容疑で警察捜査か進められている様だが、拙者は事によると 欧州などに足掛かりを持つ国際テロ勢力が、我国航空関係の保安や防御のレベルやあり様を試した線もあるのではないかと心得る。専門家の方によると 犯人検挙は極めて困難かもだが、是非とも叶えて 背後関係の追及を願いたいものだ。

もう一つは、昨日始発から今日一杯 東京・渋谷地区の再開発に伴なう関連工事に伴い 一部区間で運休となった JR山手線の事。確かに大拠点駅・渋谷の前後で 2日間に亘る一部運休は 50万人以上に影響があるとかで、その規模の大きさは認めるも 一応は事前周知もされていた様だし、狭い立地に大手私鉄や地下鉄も乗り入れる渋谷駅の実態改善を図る為なら 一定はやむなしかも知れない。明日からは平常復帰のはずなので、ここまで来たら 順調に戻る事を祈念したい。

本題です。新幹線を除く鉄道各界は 前述の都市部再開発関連や踏切事故解消を目指す線路高架移行などがよく知られるが、もう一つ 経営難が伝えられる地方鉄道の存廃や、存続時のテコ入れのあり様などが問題視されるのも事実。当該路線の走る市町村の街づくりと一体の取り組みなら 国の支援が受けられる態勢構築が模索されてもいる様だが、それについて拙者も一つ希望を述べたい。以下 今日の読売新聞ネット記事を引用して、少しみて参ろうと思う。

「赤字ローカル鉄道を街づくりと一体的に見直せば・・経費の 7割強を国が支援へ」

政府は来年度から、赤字のローカル鉄道を街づくりと一体的に見直す自治体に対し、事業経費全体の実質 7割強を支援する方針を固めた。利便性や競争力の高い地域公共交通の再整備を後押しする狙いがある。

支援は、国土交通省と総務省が共同して行う。国交省が来年度から交付金の対象に「地域公共交通再構築事業」を加え、経費全体の 1/2を補助。さらに総務省が、残りの地方負担分の 45%を地方交付税で賄う。自治体は実質 72.5%の支援を受けることになる。

政府は 支援を希望する自治体に対して、事前に計画の策定を求める方針だ。街づくりや観光戦略との関連性を明確化することや、路線の利用者数や事業収支なども補助の要件とする。

政府は自治体に対し、街づくりの一環としての 公共交通機関の再整備を促す。支援対象は 事業に必要な車両などの資産を自治体が保有・管理し、事業者は運行に特化する「上下分離方式」を採用する場合などを想定している。

対象事業は鉄道の高速化のほか、駅の新設や移設、既存施設の撤去などで 事前の計画に基づき一括対象とする。自動運転車両など先端技術を活用した車両の導入経費への補助も認める。匡が支援に乗り出す背景には、地方の人口減少に加えて 新型コロナ・ウィルスの感染拡大で 事業者の経営環境が急激に悪化したことなどがある。(引用ここまで)

勿論 前述措置は、一定でも将来性ある地方鉄道線に限られる事は分かっている。国家予算が限られている以上、他分野を含めた行政措置には 当然ながら「費用対効果」が厳しく求められるからだ。

その事を重々踏まえながらも、産業や観光などの面で将来性ある街づくりと一体の地方鉄道存続は JR、私鉄、第三セクターの運営主体の別なく考慮されるべきと心得る。更にもう一つ、有事の際の輸送路としての活用が大きく見込まれる路線も加えて頂きたいものだ。

北海道の道東、道北の話だが、収支が芳しくなくも辛うじて存続する JR釧網本線や根室本線東部(釧路~根室間)及び宗谷本線北部(名寄~稚内間)などは、万一時の防衛輸送上の理由もあって存続している様だとの話も耳にした事がある。同様の路線は他にもあるはずで、例えば昨夏から度々取り上げる 北海道新幹線・札幌延伸に伴い JR北海道が撤退予定の 函館本線・新函館北斗~長万部(おしゃまんべ)間が今後の代表例となろう。

拙者などはこの線区は 貨物便主体となるだろう事が予め想定され、危険物を除く自衛隊装備輸送も顧慮して 陸上自衛隊が一定程度今後の運営に関与すべきではないかとも考える者だ。その事が叶った暁には、かねて増強が見込まれる 防衛予算の一部充当も可能となるのではないか。他にも本州や四国、九州辺りにも同様の事情ある路線があるかも知れず、そこは精査をお願いしたい。

著しく採算の合わない鉄道路線の廃止方向はやむなしとは思う。しかしながら、有事に物資や装備の輸送路として活用できる路線は 一度廃止となれば再開は至難だ。折角の有望な地域再生策。ここは費用対効果などの所も熟考の上、国と自治体、鉄道事業者との意思疎通を十分に行って 有益な方向性を打ち出して頂きたい。

これは近年地方まで延伸した高速道や自動車道にもいえる事で、与党道路族などに近い一部の交通専門家らは 効率優先の余り、採算の合わぬ地方鉄道は大胆な廃止などを唱える向きもある様だが、そうであれば有事の際、戦闘機離着陸の可能な滑走路機能を持つ高速道、自動車道整備を主張した上でにして頂きたいものだ。今回画像も振り返り恐縮。昨初夏、岩手・釜石市内にて見かけた、第三セクター路線・三陸鉄道線列車の様子をもう一度。

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