ひとり座禅のすすめ

自分ひとり、坐禅(靜功)を日常生活の中で取り入れていくと今までと違った感覚を覚えていく。

座禅は入静を目標にやってみる

2008-07-28 09:04:42 | 座禅
 胸式肺呼吸を行いながら、自然と逆腹式呼吸ができるようになる。 大きく胸を膨らましながら息を吸います。 すると自然と下腹は凹みます。 息をゆっくり吐こうとすると、息は鼻から少しずつしか出ません。 大きく膨らんだ胸に入った空気を、下腹にある臍下丹田に戻そうとします。 胸がしぼんできながら、今度は下腹が元に戻ります。

 肺に入った空気を10秒以上かけて、ゆっくりと下腹の丹田に戻そうとするときには、鼻から息を出すことは一切忘れ、あくまでも肺に入った空気を下腹に戻すことしか、イメージしません。

 単純な胸式肺呼吸を繰り返すうちに、自然と逆腹式呼吸ができるようになります。 肺に入った空気を全部出し切る感じで行いますが、全部出し切ると苦しくなりますので、その寸前で、また息を大きく吸います。 

 肩の力を抜いて上体を頭のてっぺんが、天から引っ張られているような感じで維持します。 姿勢をよくしようとして、反っては筋力が働くので、長く座禅を続けることができませんので、よくはありません。 

 姿勢ができたら、先ほどの胸式肺呼吸ー逆腹式呼吸を行い、息を整えます。 胸式肺呼吸に深く集中できるようになりますと、自然と心も(意識も)集中し整ってきます。 これだけが、座禅の基本です。 

 目は半眼にする必要もありません。 足の組み方も普通の胡坐でよいのです。 手の手印も手のひらを、あわせるだけでよいのです。 座禅の作法は、いずれそのときが来たときに感じ、改めるところは改めればよいものと、思っております。

 大切なことは座禅の基本形だけです。 

 胸式肺呼吸から逆腹式呼吸に推移するに従い、体の中を行き来する空気のみに、意識は集中してきます。 集中する時間が長くなるにつれ、座禅時間が1時間行うことが、当たり前になってきます。 

 いつもそのような座禅が、行えるようになりますと、次第に体の中の動きも、ゆっくりと緩慢になってきます。 殆ど動かないような雰囲気になったとき、それが入静という状態になります。 深く座禅ができるようになりますと、深化の過程で、自然とそのような状態になってきます。

 入静を目標に、座禅を楽しんでください。