ひとり座禅のすすめ

自分ひとり、坐禅(靜功)を日常生活の中で取り入れていくと今までと違った感覚を覚えていく。

何も求めずただひたすら坐禅

2008-07-31 08:10:47 | 座禅
 大きく胸いっぱいに空気を吸って、ゆっくり肺に入った息を、下腹にある臍下丹田に吐きながら、丹田の活性化を念じていた、私の坐禅を始めた当初の姿でした。 胸を膨らませれば、下腹は凹みます。 肺に入った空気を全部出し切る感じで、下腹に向けて吐きます。 全部吐ききると苦しくなりますので、そのちょっと手前でやめ、また胸いっぱいに息をすいます。 単純な呼吸の繰り返しです。

 目を瞑り(意識を集中するためですー禅宗の半眼はこの際忘れます)、口を閉じて鼻だけで呼吸をします。 息をゆっくり10秒以上かけて吐くときだけ、鼻から息を吐くことを忘れ、肺に入った息を下腹の丹田に吐きます。

 はじめは、あくまで胸式肺呼吸を大きく行うことだけを、心がけます。 リズムよくスムーズにできるようになると、自分でも知らぬ間に、いわゆる逆腹式呼吸を行っていることに、気づくはずです。 逆腹式呼吸を難しく考えることもなく、自然に行えるようになります。 そのためには、日常生活のあらゆる時間、場所を利用して、ちょっと目を瞑り、大きく行う胸式肺呼吸を練習し、スムーズにリズムよくできるように、しておく必要があります。

 胡坐を組んだ坐禅を逆腹式呼吸を、1時間以上続けられるようにします。 いつも長い時間坐禅が続けられるようになり、深く坐禅に集中できるようになりますと、脳波がベーター波からアルファー波へ、アルファー波からシーター波に変化していきます。 シーター波になりますと、耳がキーンとし、脳もシーンとした雰囲気になり、とても気持ちのよい感じになってきます。 脳が癒されいわゆる至福感が感得できてきます。

 ただし、座禅中はあくまで、下腹の丹田に息をゆっくりと吐くことだけに、意識を集中することが、大切です。 何かの変化を求めることや期待することは、一切行ってはまずいのです。 そこに求める欲が出てくるからです。 何も求めず、ただひたすら坐禅することが、とても大切なことなのです。