中断明けましておめでとうございます。
決勝だけではありますが、県予選からせっせと勝ち上がったJ3クラブはJ1クラブ様がお待ちになる小瀬へと遠征。小瀬での試合は多分J1だった13年シーズン以来だから3年ぶりになると思うんだけど、その年はどんな試合だったかの記憶が全くない。確かもう降格が決まってからの消化試合だったからだと思うけど、全く記憶にない。その前の年のJ2で対戦した時のことはよく覚えてる。シーズン序盤の対戦だったあの試合がごっちゃんのプロ初出場、初先発の試合だった。あれから4年、甲府はJ1に上がったまま今も奮闘中、片やJ3にまで落ちた我が軍、ダヴィは当時とは比較にならないくらいに劣化し、ごっちゃんは9番を背負うようになった。普段対戦出来ないクラブとの対戦は色々なことを思い出させてくれるからいい。天皇杯はいい大会だ。
結果はご存知の通り、120分スコアレス。主導権は大分が握る時間の方が長かった印象。評価については本当に難しいと思う。大会の位置付け、両軍が所属リーグで置かれている状況、選手起用、スケジュール等々、複雑に要因が絡み合うこの試合の評価をくだすのは本当に難しい。個人的には9月22日に山梨県で公式戦を戦わなければいけないのはリーグ戦への疲労の影響も考えて避けたいと試合前は考えていた。内容は善戦して、結果は負けるがベストなんて考えてた。でも結果的にはチームが団結出来るような勝ち方が出来て良かったと今は思ってる。J1クラブ相手に勝ち上がって多くの試合が出来て色んな選手を起用出来れば、少々の疲労なんてどうにでもなるんじゃないかと思えてきた。勝てて本当に良かったと思う。
先に試合の評価は難しいと書いたけど、それは目指しているサッカーの中断期間中の進歩についてはこの試合は参考外だと思うから。しっかりとポゼッションして相手を崩していくサッカーは出来ていたとは思う。象徴的だったのは2回あったマイボールのキックオフを、どちらも一度下げてCBがどーんと前に蹴ることをしなかったこと。キックオフから繋いでいく意識の表れに見えたし、修行も徹底して大きく蹴ろうとしなかった。ただこれだけボールが握れた試合展開には甲府のチームとしてのプレースタイルが大きく関係していたと思う。相手陣内でのディフェンスは完全に捨てて、自陣に引き入れてからが勝負、そんな感じ。2つもディヴィジョンが下のクラブを相手に完全に引いたサッカーを何のためらいもなく出来る甲府の割り切りもすごかったけど、結局守り切ってしまうこのスタイルでの甲府のプライドのようなものが垣間見られる試合でもあったと思う。J3で全てのクラブと一度対戦し、大分の方が戦力的に優れているからまずは引いてしっかりと守ろうとするクラブが一つとしてないことは十分に学んできた。半数以上のクラブに昇格がなく、全てのクラブに降格のない、極めて特殊な状況のJ3。前半戦で痛感したのは、負けを恐れず伸び伸びとサッカーしてくるチームの恐さ。つまりJ3には甲府のようなサッカーをしてくるチームはいないということ(あえて言うなら栃木)。だからこの試合は参考にならないと思う。リーグ戦が始まればもっとガンガンと前からプレッシャーをかけてくるチームばかりのはず。それをいなして崩していけるようになれば、目指してきた方向性は間違っていなかったと言える。良くも悪くも「天皇杯は天皇杯」。J1のクラブに勝てばめちゃめちゃ嬉しいし、でもそれがリーグ戦に繋がるとも思えない。
今季初めてパウリーニョを見て、
伊佐も復帰、
山口も途中出場と戦力的にも厚みを増してきた。1週間後に誰がメンバー入りするのか楽しみ。ちなみにこの試合で最高点を付けるとした姫野。攻→守への切り替えの局面での素早い寄せからのボール奪取が素晴らしかった。昌也&八反田で決まりじゃねーぞと思わせてくれる下からの突き上げにワクワクする。
そしてドキドキのPK戦。長いこと試合を観てるけど、トリニータのPK戦を生で観たのは初めてのような気がした。120分の後にもう一度コイントス(多分)をして、使うゴールがトリニータ側のゴールと分かった時がもしかするとこの試合で一番テンションが上がったかもしれない。部外者からすれば「ハイハイ」と流すようなことかもしれないけど、目の前でやってくれると自分たちの声や念で本当に相手のシュートが止められそうな気すらしてくる。完全に結果論だけど、普通に勝つより遥かに楽しんで勝たせてくれた、試合後はそんな気分だった。
外してはしまったものの1人目の重責を果たして戻ってくるごっちゃんをペナルティエリア近くまで出てきてハイタッチで迎えたダニエルの熱さね。最高だよ。
ちなみにこの日のごっちゃんのキックの精度はこのCKの写真を見ても分かる通り、もうボロボロだった。途中で山岸に変えられてしまうくらいにボロボロだった。PKも嫌な予感がしなかったと言えば嘘になる。プロデビューの地でまた一つ苦い思い出が出来ちゃったかな。ただここで取り返すチャンスはもう一回あるよ。期待してる。
ヒーローは確かに修行だけど、2人目以降スパスパと決めていくキッカーたちにも感心した。
スタンドからは分からなかったけど、PK戦の途中でこんなに笑えるくらいにリラックス出来てたのが勝因かもしれないね。PK戦の前の円陣で「笑顔で、笑顔で!」っていう声が出てたのがスタンドまで聞こえた。やっぱり雰囲気作り大事ね。
これが仕事をする男の背中ですよ。ただ個人的には修行の今日イチセーブは優のPKを止めたセーブじゃなくて、延長後半終了直前に飛び出したスーパーセーブだと思う。終了間際の失点癖再びかよと頭を抱えそうになるくらいに決定的かつ強烈なシュートを見事に止めてくれた。あのセーブからPK戦まで時間がなかったことも運があったかもしれない。
止めれば勝ちの5人目のシュートを触りながらも止め切れなかった後の悔しそうな表情。この日の修行は本当にかっこ良かった。絵になる男。
サポーターからの修行コールもサッと手を挙げるだけでかわしてしまうクールダンディー修行。ちなみにこの試合ではセーブで目立った修行だけど、先発の座が上福元から替わったのはポゼッションサッカーに対する適性が修行の方がより高いからじゃないかと思ってる。恐がらずにDFにボールを付ける技術とか、蹴るのか繋ぐのかの判断の部分とか、福島戦でクイックに蹴った正確なパントも印象的だった。
3回戦も同じく小瀬で、対戦相手は清水エスパルス。J1クラブ様でも動員に苦労する天皇杯で、よそ者同士で試合しても本当に何にもメリットないから会場を変更してほしい。いや本当に日本平でいいよ。完全なアウェイゲームでもいいから日本平に行きたかったよ。久しぶりで懐かしかったけど、1ヶ月に2回も行きたいと思うスタジアムじゃないよ、小瀬は。
試合後、車をすっ飛ばし関西へ。
今日は京都でプレミアリーグU18の試合を観てきた。
クラ選の日程が変わったり、プレミアリーグの日程がうまく合わなかったりで、今季のチームを見るのは今日が初。
まずはメンバー表を見ながら選手の顔や雰囲気、プレースタイルと照らし合わせていく作業から。1、2年生の先発も多くて、初めて見る選手が大半だった。2種登録されてる真木くんや野上くんが先発を外れていて、がっちりとメンバーが固定されてた去年とは違うなという印象。
結果は0−2で敗戦。大分のシュートは多分3本。ハッキリ言っていいとこはなかった。失点もどうしようもないものでもなく何とかやりようはあった類いのもの。ここまでの順位を見れば、うまくいってないんだろうなというのは分かってはいたけど、その通りのチーム状態という感じだった。
キャプテンの中畑くん。長くケガで離脱してたようだけど、去年の印象からすると体のキレがなくミスも多かった。このチームが浮上するためには彼の奮起は絶対に欠かせないと思う。
先月U17の日本代表遠征に招集された酒井くん。今日もU17日本代表の齊藤俊秀コーチが視察に来てた。京都側に代表選手がいたかは分からないけど、間違いなく酒井くんの状態のチェックが目的だったと思われる。1本惜しいシュートはあったものの、試合を通しては物足りなさが残っただろうし、もうちょっとアピールしたかった。
プレミアリーグWESTの残留争いは京都、大津、神戸弘陵、名古屋、大分に絞られてるだけに直接対決で敗れたのは痛かったけど、残留圏まで残り7試合でたったの勝ち点2差。直接対決も残してるし、まだまだ十分に可能性はある。ただチームの雰囲気は変えないと、このままだと苦しいと思う。去年が吉平兄弟を筆頭に特別だったのかもしれないけど、今日見た今季のチームの印象はとにかく大人しいチームだなというもの。試合中もGKの谷井くんの声くらいしか聞こえてこないし、指示やコーチングの声が聞こえなければ、当然味方を鼓舞するようなものは皆無。能力はみんな高そうだし、あとはきっかけがあってチームがもっとまとまればと思う。
ユースの活躍はこのクラブの光。プレミアリーグという最高峰の舞台でユースの選手たちがいい経験を積めていることは財産だと思う。そしてその財産を是非来季以降も繋いでいってほしい。残留しよう、絶対にやれるよ。
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