Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

高さは正義(5節鹿児島戦)

2024-03-21 00:36:55 | マッチレポート24'
J3だった2016シーズン以来の対戦となった鹿児島。昇格クラブとは言え、既に2勝をあげていて前節は昨シーズンのPO進出クラブである千葉から4発大勝とあっさりとカテゴリーアップの壁を乗り越えている感が試合前からあった。試合開始後すぐにゴールキーパーから繋ぐと見せかけて一気にどーんと蹴り出すトリックゴールキックを使ってきて色々と準備してきてそうで嫌だなと感じていたんだけど、そんな心配が杞憂に終るくらいあっという間に先制点が入った。前節うちが清水に対して感じたように、鹿児島の選手は良い選手も多かったかもしれないけどやはり個の質で大分の選手と比較して見劣りする選手がほとんどで組織として上回ったというよりも個の質で試合の大半は決したかなと思う。ちなみに鹿児島の大島監督は試合後のインタビューで大変ご機嫌ナナメでいらっしゃった。個人的な物差しだけど、試合後のインタビューで自らの不機嫌さを隠そうともしない監督は成功しないと思っている。別に愛想良くしろとは言わないけど、自分が見られている職業だということを意識して少しくらいはセルフプロデュースしろよと思う。代表格は山口とかの監督をやっていた上野展裕氏。


連戦で伊佐の疲労もあっただろうからの長沢の今シーズン初先発だったと思う。高さのある長沢起用だからクロッサー適性の高い薩川の移籍後初先発だったと思う。ここまでは容易に想像がつくけど、まさかわずか7分でその薩川のクロスを長沢が頭で決めるとは期待していてもなかなか思わないじゃない。もはや長沢と薩川セットみたいになってきたけど、まさかその2人が同じ幼稚園出身とか想像すらしないわけで何が起こるか本当に分からないもんだよね。今日も左からのクロスを2本頭で決めた長沢。ふとそう言えば左からのクロスを頭で決めることが多いなぁと思って調べてみたら大分移籍からリーグ戦で頭で決めたゴール数が今日の2本を含めて計13ゴール。うち左クロスから9本、右クロスから4本。やはり多いのは多かったけど、「頭は左利きです」というほどではなかったかな。ただクロッサーの内訳を見ると、三竿2本、北斗2本、怜さん1本、藤本1本で、昨シーズン上夷が右サイドに入るとその上夷から2本と、本人の得意不得意というよりもクロッサーの質に左右されるのかなと思い始めた。だから薩川という相性の良いクロッサーを手に入れた長沢が今シーズン頭で量産するのではという楽しい妄想が出来ちゃうね。


今シーズン初めての複数得点、今シーズン初めての前半での得点。何がこれまでの4試合と違ったのか。やみくもなハイプレスではなく、トランジション時にアクセントを置いた積極的にボールにアタックしにいくスタイルはプレシーズンに何となく想像していた「2024シーズンの大分トリニータはこんなスタイルなんだろう」というものに一番近かったかもしれない。少しファールが多かったのも、プレスに行くことが目的ではなくボールを奪いきることを目的としている意識がそうさせてしまったと思っている。相手ペナ内で新太が相手CBともつれ合うまで競ってファールを取られた後に真剣にレフリーに文句を言っている様子を見て、高い位置でのボール奪取が目的なんだろうと強く感じた。まだまだ粗さも感じるしもっと組織としての成熟度の高いチームを相手にしたら簡単にはがされたかもしれないから何とも言えないけど、片野坂さんが作りたい一つの形ではあるんだろうなと思う。このスタイルに適性のありそうな伊佐や中川が先発していなくてもこれくらい出来たんだから今後の可能性は感じるね。


ゴールが決まれば選手の体も動く、走れる、球際で勝てる、相手のシュートに対して体を投げ出せる、そんな典型のような試合だったと思う。これで良い方向に進める保証なんて何もないけど、やはり勝つことは大事。まずは次々節の岡山戦が序盤の試金石になるだろうからそこに万全の状態で臨めるよう次の栃木戦も勝ちたい。
コメント
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