Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

ネガティブてんこ盛りの初黒星(6節大宮戦)

2023-03-27 00:13:13 | マッチレポート23'

ずっと勝ち続けることなんて出来ないわけでどこかで敗戦はやってくる。ただその敗戦の内容があまりにも悪く、隠れていた膿が一気に噴出したような試合だった。


まず前節の記事で「開幕戦をピークにファイナルサードへの侵入回数が減っているように感じる」と印象論で書いたけど、その後色々と調べたらfootballLABにデータがあった。データは第5節終了時点。

30mライン進入回数 1試合平均30.4回 リーグ順位16位
ペナルティエリア進入回数 8.6回 リーグ順位19位



印象よりもデータの方が遥かに悪かった。やっぱりビルドアップの仕込みがまだまだ全然足りないなと思う。今はまだプレス回避に精一杯で前進するためのビルドアップになっていない。そんなタイミングで対戦した「前から来ない」大宮。このブログでも何度か書いてるけど、5人交代が正式ルールとなって前プレを強化するチームは明らかに増えた。今シーズンここまでの5試合全て前から来るチームだった。でも大宮は構えて前には出てこない。不運だったのは、序盤に納得感のない失点を喫してしまったため大宮はより前から来なくなったように感じたこと。相馬監督のチームらしい縦横コンパクトで中に差しこみづらく攻めあぐねる中で、パスがズレる、タッチが大きくなるとミスミスミスだらけの前半だった。雨が降ってボールが走りやすかったと思うからボール保持型のチームには良いコンディションだったと思うけど、それであれだけミスを連発するのはチーム内の連携が未成熟というのだけが要因ではないような気もするがどうだろうか。相手が前から来てくれて少々雑な展開も許容されるような試合なら隠せていたけど、「さぁ、どうぞ!」と構えられると隠しきれない。内容が良いとか各所で持ち上げられてきたけど、自分はこの試合でけっこうバレてしまったように感じたな。


1失点目は近くで見ていても思ったし、帰ってから映像で確認してもオフサイドだとやっぱり思うよ。選手にセルフジャッジするのが悪いと言うのは簡単だけど、実際に自分も現地で「はい、オフサイドー」くらいに完全に気を抜いたし、アレはやっぱり納得感ないよ。だからアレを最後まで引きずっての敗戦でしたは十分に受け入れられる言い訳だと思うけど、この試合がまずいのはそこじゃない。0-3で負けているところだ。3失点に目をつむったとしても結局1ゴールも奪えていない。終盤は猛攻を仕掛けられたように見えるけど、3点差をセーフティリードと判断した大宮の重心が下がって譲ってもらった主導権なだけで自力で奪い返したものではない。ここまで勝ち点13に対して流れの中から奪ったゴールはわずか2つ。その奪った2つのゴールの対戦相手は千葉と徳島。千葉は20位、徳島は現在J2最下位だ。良くない中で勝ち点を最大効率で拾えているのはそれはそれで評価すべきだと思うけど、内容はハッキリと「悪い」と認識した方がいいという状況証拠が揃いつつあると思う。



相馬監督が作るチームに対する一番分かりやすい対策ってサイドチェンジだったと思うけど、そういうシーンが全くなかった。町田の時も、大宮でも似たような縦横コンパクトなチームを作っているので、片方で作って大きく逆に展開することで一気に局面を変えられる。そんなシーンを何度も見てきたんだけどな。ただそこはチャレンジしてほしかったと思う一方で、そう言えば今のチームに精度の高いサイドチェンジが出来る選手が全然いないことに気付いた。ちょっと前であれば智輝やハセ、最近だと北斗や坂あたりかな。サイドチェンジが対大宮用、対相馬さん用だけの対策ならそういう選手がいなくても大きな問題にはならないかなと思うけど、他でもない2週間後に対戦するいわきが素人でも分かるくらいにサイドチェンジが有効なチームなのでちょっと問題かなと思ってしまった。いわきは全力でボールサイドに寄せてくるため回避に苦労する一方で、回避出来た時は逆サイドに広大なスペースが存在する。改めて思い返してみると将輝も野嶽も使わないのか、使えないのか、使わせてもらえないのかは分からないけど、あまり長めのパスを出さないなという印象。まだ2週間あるけどどうなるか。


ここからビルドアップの練度を上げていかなければならない段階で、薄々感じていて前節の記事でも書いたけど、デルランはいったん外した方がいいかなと思う。おそらく共通理解の部分が不十分なことが要因だとは思うけど、明らかにぎこちない。ペレイラの初年度くらいだと思っておいた方がいいように思うな。強さやはね返しの部分では頼もしい面もあるんだけど、いまチームが優先すべきはそこじゃないと思う。



一方で上夷とペレイラは好調なので4バック試しても面白いんじゃないかと思うけど。明治大の同期である上夷克典と袴田裕太郎。上夷がCB、袴田は当時は左SBだった。







ノムの試合後コメントを読むととても6試合目にしてシーズン初黒星を喫したチームの選手が語っている内容には思えない。つまり選手たち(全員ではないと思うけど)の中でも結果先行と認識はしているんだろうなと推測する。


あと野嶽なぁ... 前節絶賛したとたんにこれだもんなぁ... ボランチになってすっかりイメージチェンジに成功したのですっかり忘れてたけどあっさりとフリーにしてしまった3失点目のシーンを見て思い出したよ。個人的には昨シーズンまで野嶽のことを全く評価していなくて、特にディフェンス面の時の淡白さが嫌だった。「あれ、集中してなかった?」と思うくらいに淡白なディフェンスがとてもサイドバックだとは思えなかった。プロの試合で久しぶりにあれだけフリーの選手を作っちゃうの見たよ。何も突然ブロックが来たわけじゃなく、どう考えてもブロックが来るタイミングなんだから振り払ってでも追いかけてくれよ。「あー野嶽ってこういうとこあったわ...」という嫌な記憶がよみがえってきた失点シーンだった。ボランチの序列が最上位なのは納得する出来なんだから、ああいうところでサボってほしくない。





笠原のキック精度がマジでヤバいなと思いながら撮ってた写真なんだけど、メインスタンドがガラガラ。天気が良くなかったとはいえ小雨程度。春休みの土曜日14時キックオフで自力で4千人しか動員出来なくなってしまったのか、大宮よ。近所に強大な商売敵がいるとはいえ、さいたま市だけで人口126万人だぞ。大分なんて県全体で113万人だからな。もっと頑張れよ。



J2のレフリーが下手すぎて涙が出てくる。吉田哲朗、先立圭吾、清水修平と覚えとかなきゃいけない名前が多すぎて大変だよ。





レフリーのジャッジにモヤモヤするのはサッカーにはつきものだからある程度流さざるを得ないけど、茂木力也のプレーはさすがに腹が立った。誰のために試合を止めてたと思う?フェアプレーって知ってる?もう26歳なんだから少しは考えようよ。









こうやって毎週のように横河アカデミー出身の選手を紹介出来るの何だかちょっと嬉しい。室井彗佑(横河武蔵野U-15→前橋育英→東洋大)。大学ラスト2年間全く見られていないので内容は分からないものの関東大学リーグ得点王、東洋大では確か2年生から10番付けてたはず。大宮は昨シーズンは柴山さえ抑えとけばみたいなところがあったけど、室井もそれくらいの恐さのある選手になっていくと思う。



試合後のサポーターの素晴らしいチャントもあり選手たちも切り替えられたでしょう。第6節にしてチーム未完成なんていうのは別に問題でもなくて上げてしまった目線をフラットに戻せばいいだけ。Winning team never change とは言うけども、Winning teamでも内容がno goodなら、always changeしていくべきだと思うぜ。勝っているチームの雰囲気が良いのは当り前。試されるのはここから。今シーズン磐田とはホームが第1四半期初日、アウェイが第2四半期初日。何だか定点観測するのにちょうどいいね。新年度好スタートを切るのはどちらか。


今のところ日本平とNACK5の2試合だけ観戦しているうちの息子が帰りに「結局ゴール見られなかった...」とポロっとこぼすもんだから、あまりにも不憫で「お母さんと2人で行ってきな」と今日いわき戦のチケットを送ってあげました。4月から中学生になる息子。部活だ友達だとおそらくここから急速にトリニータへの興味を失っていくと思ってる。いわき戦が入学式前最後のトリニータ観戦。ここで良い試合を見せとけば1人の少年サポーターの心を繋ぎ止められるかもしれませんよ、大分フットボールクラブさん、頑張って!!
コメント
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