Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

新チームが33日で仕上がるのかチャレンジ

2022-01-14 22:42:36 | トリニータ
天皇杯決勝に勝ち上がった時点で他のチームより2週間もシーズン終了が遅かったわけだからこうなることは分かってはいた。毎年のように開幕が早くなるJリーグも今シーズンはついに2月の第3週開幕。そして今日ついに大分は1月17日からの始動を発表した。つまり開幕までの期間はわずかに33日。さらに今シーズンの大分トリニータは6年ぶりの新監督就任による新チームでの始動となる。果たして新チームがわずか33日で仕上がるのだろうか。「1年でのJ1復帰」を明言しているクラブにとってスタートでの出遅れは致命傷になりかねない。いきなり不安を抱えながらの始動となった。


不安だ不安だと言う前に、まずは「新チーム」とは何なのかを考えてみる。監督は代わらなかったものの主力選手が大きく入れ替わった2021シーズンはスタートでコケた。2節までに勝ち点4を確保したけどこれはいずれも降格したクラブからの勝ち点なので参考外。3節からの5試合で獲得した勝ち点わずかに1。完全にスタートで出遅れたチームは結局そのシーズンの目標を達成することは出来なかった。5年かけて積み上げてきたビルドアップも突然おっかなびっくりなパス回ししか出来なくなってしまい実質「新チーム」のような仕上がりだった。

一方で監督は代わるけど主力選手はほぼ残留となった今シーズンは果たして「新チーム」なのだろうか。新監督の選定にあたって片野坂さんが指向してきたサッカーをおおむね継承出来る人材という選定理由は間違いなくあったと思う。選手の面で言えば、昨シーズンは苦しかったけれどもラスト1ヶ月に限れば成功体験だったと言っても過言ではない試合を重ねられた。だから純粋な新戦力のフィールドプレーヤー2人を除けばいきなり始動日からでも選手たちに共通理解はあると考えていい。そういう意味ではおぼろげではあるものの全くの更地にイチから建物を作っていくような作業ではないことだけは言える。ただいざ試合が始まればピッチ上では予想外のことがたくさん起きるだろうし、細かな約束事をチームに落とし込んでいくのは時間のかかる作業だと思う。その必要な時間として33日が十分なのかどうかは今の時点では分からない。


そんな中で一つ心強いのは下平さんの横浜FCでの実績だ。2019年5月にシーズン途中で就任した横浜FCでチームを立て直すだけでなくいきなりJ1昇格まで導くという「短期決戦タイプ」としての適性を見せている。このシーズンは29試合で19勝、65.5%という驚異的な勝率を叩き出している。ちなみに2018シーズンの反町監督50.0%、片野坂監督54.8%、2020シーズンに昇格したリカロド監督、長谷部監督ともに59.5%という数字と比較しても下平さんの数字は傑出している。つまり短期間でチームに戦術を落とし込める監督ではないかという推測は成り立つ。


泣こうが喚こうが開幕までに我々に残された時間は33日しかない。ただ集まった戦力、新監督の能力を総合すれば楽しみに待てる33日ではないだろうか。まずは下平さんの生の言葉を早く聞いてみたい。
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