フジドリームエアラインズがMRJにスイッチか

 三菱航空機の森本浩通社長が、ヨーロッパでの販売を強化することと共に、国内のフジドリームエアラインズ(FDA/JH)がMRJの導入を検討していることを明らかにしたとの報道。いまだに欧州のエアラインからは注文が入っていませんから一日でも早く欧州での受注実施が欲しい訳で、15日に開幕するパリ航空ショーを前にその意気込みを語ったということでしょう。まだ飛んではいませんが2年前には完成予想図と客席のモックアップしかなかったMRJも既に5機目の組み立てが進み、タキシング試験が始まりましたので、パリ航空ショーで10機でも20機でも受注したいところでしょうね。

 国内においてはローンチカスタマーであるANAから25機(オプションを含む)、JALから32機受注していますが他の中小エアラインからはまったく受注が無い状況です。とは云ってもMRJと同クラスの機材を運行している国内のエアラインはCRJ(9機)を運行しているアイベックスエアラインズ(IBEX)と、ERJ(現在9機、2機納入待ち)のFDAくらいでしょうか。この2社の中でFDAが三菱航空機と商談中と云う事なんですね。

 国内で唯一ERJを運行しているFDAですが、国家プロジェクトとして開発が進んでいるMRJですから、国土交通省からの何がしかの働きかけがあったのかも知れませんが、燃費その他の運行経費の面でMRJが有利であればリプレイスの可能性も高いでしょう。リプレイスにかかる費用についても静岡県から無利子で融資を受けられる可能性もありますからね。

 森本社長は、「歩いて5分でパーツを届けられる(小牧がベースの)FDAに、MRJを導入してもらわないと格好がつかない」などと云っているようですが、本音はおひざもとの県営名古屋空港(小牧)でERJにちょろちょろされるのは目障りなのでしょう。お気持ちは良くわかります。同クラスのCRJを運行しているIBEXに対しても営業攻勢を掛けていることはまず間違いないでしょうから、10年後には日本のリージョナルジェットはすべてMRJと云う可能性もありますね。

 しか~し、ヒコーキファンとしてはMRJばかりになってしまうのはやっぱりさびしい。MRJ、CRJ、ERJがエプロンで仲良く並んでいる様子も見てみたいものです。リプレイスが進むある時期には見られるでしょうかね。

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