才?歳?

私は十八才です。あなたは何才ですか?
はい、私は六十歳です。

 日本語検定だと何級くらいの問題なのでしょうね。日本語を学ぶ外国人だけではなく、日本語ネイティブの私たちもついつい使ってしまう日本語ですが、ちょっと基本に立ち返って考えてみたい問題でもありますね。

 「才」は人の能力や才能を表す才です。「歳」は歳月やお歳暮と書かれるように、年月を表す歳です。ですから、年齢を云う時の「さい」は「歳」でなければならないはずなのですが、十八「才」と書かれたものが氾濫しています。

 「歳」の字が、画数が多くて書くのが面倒なことから、同じ音(読み)の「才」を借字として用いることが認められてきたことにより、年齢を表す「さい」に「才」の文字が使われることが多くなったようです。手書きに場合には確かに面倒ですからついつい「六十才」とも書きたくもなりますが、今となってみれば手書きするよりPCやスマートフォンで書く事が多いのですから、画数が多くて面倒だと云う事もないはずです。

 それでも「六十歳」よりも「「六十才」の方を多く見かけるような気がするのですが、郷秋<Gauche>は本来の意味に鑑み、手書きでメモを取るような場合以外には「歳」の字を使うように心がけています。物事は出来る限り正しく理解し、正しく表現したいと云うこだわりです。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、今日、恩田の森の畑で見かけたオレンジ色のひまわり。気が付けばひまわりの季節になっておりました。

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