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十六夜

 十五夜は昨晩であったが、郷秋<Gauche>の地元横浜をはじめ、全国的に台風17号の影響でそれどころではなかったことだろう。今日は十六夜と云う事になるのだと思うが、台風一過の今宵も、見た目にはほぼ満月である。

 十五夜で思い出すのは子供の頃の「団子突き」。ガキ大将に引き連れられて家々を回り窓際に供えられた団子や果物を細い竹竿の先にくくり付けた五寸釘で突いて「頂戴」して来る団子突き。決して一軒の家の供え物全部を「頂戴」してはいけないこと、分け前は歳と働き応じてきちんと分けること。手下の子供たちにこれをしっかり教えるのがガキ大将の大切な役目。これを教えられてこそのガキ大将。

 大人たちは勿論、自分が子どもの頃にそうしてきたように、十五夜の晩に子どもたちが「団子突き」に来ることを百も承知で突き易い場所に団子を供える。そして、いつの間にか少なくなってしまった団子や果物を、自分のまだ団子突きに行けない小さな子共に見せて、「お月様が食べたんだよ」と教える。

 東京タワーは出来ていたけれど、新幹線が走り出す前、東京オリンピックの前までは、おそらくは日本中で行われていた美習である。



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