C線上のアリア



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 4月1日から朝日新聞で掲載が始まった連載小説「C線上のアリア」。
 最初にタイトルを見た時にCentury風のフォントのCの文字がGに見えてしまい、湊かなえ氏のサスペンス・ミステリーらしいが、「G線上のアリア」? って何、なんと安直かつチープなタイトル!と思ったけれど、よくよく見たらG線ではなくC線だった。

 「G線上のアリア」は、日本人ならクラシック音楽のファンならずとも一度はどこかで耳にしたことのある旋律だろう。郷秋<Gauche>のblogをご覧くださっている方には釈迦に説法だとは思うけれど、念のために書いておこう。
 
 「G線上のアリア」(ジーせんじょうのアリア。Air on the G String(英語)、Air auf der G-Saite(ドイツ語))は、J.S.Bachの管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV1068の第2曲「アリア (Air)」を、ピアノ伴奏付きのヴァイオリン独奏のためにドイツのヴァイオリニストであるアウグスト・ウィルヘルミが編曲した作品。ヴァイオリンの4本ある弦のうち最も低い弦、G線(ゲーせん)のみで(も)演奏できることからそう呼ばれている。

 では、なぜ湊かなえ氏の連載小説のタイトルが「C線上のアリア」なのか。もちろん 有名な「G線上のアリア」が下敷きになっているわけだが、ヴァイオリンの弦は高い方かEADG(ミ、ラ、レ、ソ。演奏者の間では、通常ドイツ語読みで、エー、アー、デー、ゲー)であってC(ツェー)線はない。

 「C線上のアリア」とは、ヴァイオリンには存在しないC線でアリアを奏でる、つまりまったく架空の世界が奏でられるということなのか、あるいはこれからチェロかヴィオラ(注)が登場してBachの美しいアリアが奏でられるのだろうか。少なくとも68回目の今日までのところではC線、G線を問わずアリアは聞こえてきてはいないが、これからどんな「アリア」が奏でられるのか。楽しみである。
注:チェロとヴィオラは1オクターブ違う(ヴィオラがオクターブ上)が弦は共に上からADGC(ラ、レ、ソ、ド。通常ドイツ語読みで、アー、デー、ゲー、ツェー)である。

 横浜市青葉区の住宅地の中に残された小さな里山の四季の移ろいを毎週撮影・掲載しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは6月1日に撮影した写真を6点掲載しております。水無月朔日の森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。
https://blog.goo.ne.jp/ondanomori/e/f7214be6fd2c82fae28616ee0ddfdec6

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