唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
都市鉱山
耳(目)慣れない言葉だが、昨年あたりから少しずつ耳(目)にする機会が増えている。鉱山といっても鉄鉱石のではなく、金、銀、ニッケル、コバルト、チタン、インジウムなどの「レアメタル」(希少金属)の話し。しかも、地下資源が乏しいと言われてきた日本、その都市部にレアメタルの鉱山があるという話である。
東京の地下を掘ると金、銀、ニッケル、コバルト、チタンが出てくるというわけではなく、廃棄処分される家電製品やPC、携帯電話など、ハイテク製品からこれらのレアメタルを回収しようというわけである。そう言えば近頃、壊れたテレビやVTRなどを回収する軽トラックがやけに熱心に回ってくる。かつては、使えるものをより分け、使えそうなものを修理してアジア各国に輸出していたようだが、最近ではレアメタルの回収が主になってきているとか。
もともと埋蔵量の少ないレアメタル。金や銀は昔から宝飾品として使われてきたが、近年では電子機器、電子材料や充電式電池等に使われることが多くなり、中国やインドなどが工業国として急速に発展したことに伴う消費拡大から、元々希少であった金属の需要が高まり相場が高騰してきている事が背景になり、都市鉱山が注目されるようになったわけである。
ハイテク技術を駆使し、電子・電気機器類を大量生産・消費する日本は、全世界のレアメタル総消費量の1/4を消費していると言われているが、そのことは同時に国内に埋蔵されている(存在している)レアメタルの量も膨大であることを意味している。
例えば金。日本に存在する金の総量は推定6,800トンと言われており、これは世界最大の金の産地である南アフリカ共和国の推定埋蔵量6,000トンを上回る量である(全世界の埋蔵量42,000トンの約16%)。この他、銀は60,000トンで世界埋蔵量の22%、同様にインジウム61%、錫11%、タンタル10%と、日本の都市鉱山には世界の埋蔵量の10%を超える金属が多数あると言われている。資源貧国日本は何処へ。まさに資源大国である。
都市鉱山においては、その埋蔵量だけではなく、品質においても自然鉱山を大きく上回っていることに注目する必要がある。回収した廃棄携帯電話1トン(約1万台分)から回収できる金は約280グラムとも言われている。対する天然金鉱石1トンに含まれている金はわずかに5グラム程度だそうな。都市鉱山は、天然鉱山に比べて、実に良質な鉱山なのである。
ハイテク産業こそが生命線となっている現在の日本においてレアメタルの供給がストップすれば、日本の産業全体が機能しなくなることは容易に想像できる。では、どうすればいい、日本。まずは、原油と同様の国家備蓄だな。これはJOGMEC(独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構)が茨城県高萩市に備蓄庫を設置して既に実施している。
備蓄すべきレアメタルの回収はと言えば、先に書いた廃棄電気製品の回収だ。せっかくの週末、ゆっくり寝ていたいのに「ご不要になりました電気製品の回収に~~~」と騒音を撒き散らしながらノソノソと走る軽トラックは鬱陶しいけれど、ハイテク産業立国、日本の将来を考えれば、受忍しなければならないと言うことなんだろうな。マルコポーロが夢みた「黄金の国ジパング」出現のために。
例によって記事本体とは何の関係もない今日の2枚は、昨日の続き、「新春の鎌倉(その2)」
紫陽花の名所、明月院もさすがにひっそりとしていました。これは本堂前の門に飾られていた竹を花器にしたお花。赤い実は上が南天、下が千両にように見えますがどうでしょうか。
先の門をくぐった正面にある本堂の丸窓。帰ってきてから知ったのですが有名な丸窓のようですね。紅葉の時期にはさぞかし美しいことでしょう。
東京の地下を掘ると金、銀、ニッケル、コバルト、チタンが出てくるというわけではなく、廃棄処分される家電製品やPC、携帯電話など、ハイテク製品からこれらのレアメタルを回収しようというわけである。そう言えば近頃、壊れたテレビやVTRなどを回収する軽トラックがやけに熱心に回ってくる。かつては、使えるものをより分け、使えそうなものを修理してアジア各国に輸出していたようだが、最近ではレアメタルの回収が主になってきているとか。
もともと埋蔵量の少ないレアメタル。金や銀は昔から宝飾品として使われてきたが、近年では電子機器、電子材料や充電式電池等に使われることが多くなり、中国やインドなどが工業国として急速に発展したことに伴う消費拡大から、元々希少であった金属の需要が高まり相場が高騰してきている事が背景になり、都市鉱山が注目されるようになったわけである。
ハイテク技術を駆使し、電子・電気機器類を大量生産・消費する日本は、全世界のレアメタル総消費量の1/4を消費していると言われているが、そのことは同時に国内に埋蔵されている(存在している)レアメタルの量も膨大であることを意味している。
例えば金。日本に存在する金の総量は推定6,800トンと言われており、これは世界最大の金の産地である南アフリカ共和国の推定埋蔵量6,000トンを上回る量である(全世界の埋蔵量42,000トンの約16%)。この他、銀は60,000トンで世界埋蔵量の22%、同様にインジウム61%、錫11%、タンタル10%と、日本の都市鉱山には世界の埋蔵量の10%を超える金属が多数あると言われている。資源貧国日本は何処へ。まさに資源大国である。
都市鉱山においては、その埋蔵量だけではなく、品質においても自然鉱山を大きく上回っていることに注目する必要がある。回収した廃棄携帯電話1トン(約1万台分)から回収できる金は約280グラムとも言われている。対する天然金鉱石1トンに含まれている金はわずかに5グラム程度だそうな。都市鉱山は、天然鉱山に比べて、実に良質な鉱山なのである。
ハイテク産業こそが生命線となっている現在の日本においてレアメタルの供給がストップすれば、日本の産業全体が機能しなくなることは容易に想像できる。では、どうすればいい、日本。まずは、原油と同様の国家備蓄だな。これはJOGMEC(独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構)が茨城県高萩市に備蓄庫を設置して既に実施している。
備蓄すべきレアメタルの回収はと言えば、先に書いた廃棄電気製品の回収だ。せっかくの週末、ゆっくり寝ていたいのに「ご不要になりました電気製品の回収に~~~」と騒音を撒き散らしながらノソノソと走る軽トラックは鬱陶しいけれど、ハイテク産業立国、日本の将来を考えれば、受忍しなければならないと言うことなんだろうな。マルコポーロが夢みた「黄金の国ジパング」出現のために。
例によって記事本体とは何の関係もない今日の2枚は、昨日の続き、「新春の鎌倉(その2)」
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