口腔機能発達不全症が注目され始めたのは、2016年に健康保険で病名や処置が導入されたのがきっかけと思います。
発達途上の小児で、食べ方、話し方、口呼吸などの問題がある場合で、それらに対して処置や指導を行うことになります。
口呼吸はアレルギーなどによる鼻閉とも関連することはありますので、歯科だけでなく耳鼻科領域も関わってきます。
噛み合わせと口呼吸も関連していて、出っ歯系の患者さんでは特に上唇が緩く、口呼吸になりがちです。
原因となる幼児の指しゃぶりストップへの支援、永久歯交換時期以降の矯正治療も歯科としてできることです。
多数歯虫歯で食べにくい患者さんに対する虫歯治療も、もちろんベーシックです。
舌小帯異常による構音障害では、伸展オペは難しくありませんが、それ以降の構音改善の評価や訓練は一般的歯科医では難しい分野になります。
鼻閉はあまりないのにお口ポカンの患者さんでは、成長発育期の噛み合わせが出っ歯系に移行して、ますます口を閉じにくなります。
歯科では、以前から筋機能訓練という分野がありますが、なかなか継続や効果が難しいという問題点がありました。
簡単で継続性があり、効果もでる訓練法が「あいうべ体操」です。
正しい方法、回数、そして継続が重要です。
当院ではあいうべ体操を提案する患者さんは、指導した後に、必ず表に日々の記録などしてもらい、定期的にモニタリングしています。
考案された今井先生の著書や、WEBでの情報も多数ありますので、参考にされると良いかと思います。
ふたつき子ども歯科 http://fc-dental.jp.net