当院は小児歯科、矯正歯科、障がい者歯科を専門にしていて、口腔外科的処置も含め、高校生までの患者さんでは何でも屋でありたいというスタンスです。
英語で言えばComprehensive Care かな?
むし歯の予防、歯並びかみ合わせ、永久歯との生え変わり、歯ぎしり、口臭など患者さんの保護者から質問を受けることも多々あります。
患者さん側は歯科のプロフェッショナルではありませんので素朴な質問になりますが、歯科医側として、素朴な質問に分かりやすく説明するのは意外と難しいな~と感じることがあります。
分かりやすく答えるためには、まず質問されたトピックについての知識が必要で、まだ不明なことも少なくない一方で研究等でアップデートされる内容もあります。
現時点で分からないことは分からないと説明するのも知識のうちです。自分の憶測や経験則に偏った説明は、患者さん側はプロとして私たちを信じるわけで、責任があります。
ただ気にしなくて良い、経過を観ますではなく、なぜそうなのか、現状と将来的予測も含めて説明するのが、患者さん側が納得される説明ではないかと考えています。
こう言った説明力は、治療と同じくらい私たちに必要とされるものでしょう。
一例ですが、どのようなおやつが虫歯になりやすいの? というほとんどの人がある程度分かっているけど、専門家に聞きたい質問。
これは研究データに基づいてつくられた説明用シートですが、右側は飲料の酸性度比較、左側は歯に残りやすいおやつの比較。
私たち歯科スタッフが見ても、へ~っ、やっぱりそうなんだとか意外にね~、という内容です。
むし歯の主たる原因は、歯に付着増殖した虫歯菌が酸をつくって歯を溶かすというメカニズムですが、直接頻回に酸が歯に接触することでも、酸蝕症といってむし歯発生の原因になりえます。
このシートにないのは、各食品、飲料の糖分の含有量です。
糖分、酸性度、停滞性などが虫歯発生に関与していますが、どの要因がどの程度関与しているかという重みづけはシンプルではありませんので、虫歯予防でトータル的にこれがOK、これがダメという順位付けは簡単ではありません。
ただそれぞれの要因での比較はできますので、やはり参考にはなりますね。
これらも重要ですが、大雑把かも知れませんが、頻回にだらだらというのは虫歯リスクは高まります。
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歯並び噛み合わせの治療は、どこにどのような問題があるか、問題は単一なのか複数なのかなどによっても異なります。
単に早期治療とか、永久歯が出揃うまで様子をみましょうと言うことではありません。
上下前歯が逆に噛んでいる反対咬合の場合、下顎のズレが見られることも多いので、早期治療が望ましい例が多いと言えます。
乳歯の時期に反対咬合の治療を開始しましたが、治療経過が若干長くなって生え変わりが始まって来ましたので、一旦休憩して生え変わりを経過観察しました。
上下永久歯前歯が生えて来ました。
上の前歯4本が十分に出て来てから一気にかみ合わせを改善する予定でしたが、向かって右側前歯が、下の前歯にはまり込んでいる噛み合わせ(外傷性咬合)になっていますので、若干早めに治療スタートとしました。上の2番目の永久歯(側切歯)はまだ十分に生えて来ていませんが、出る方向を若干コントロールできるマウスピース装置(プレオルソ、タイプ3)を治療選択としました。
この患者さん、乳歯の時期にムーシールドを使用した経験がありますので、プレオルソは問題なく使用できました。
1か月後に使用状況とかトラブル無いことを確認して、さらに2か月後。開始後3か月です。
前歯の噛み合わせは改善して安定しています。また、側切歯の若干の捻れや傾斜は改善しつつあります。
奥歯の噛み合わせはまだ不安定ですが、噛みあわせが深めで、下顎が前にズレた傾向が改善したのは、今後の経過を考えるとプラス要因です。
前歯間の隙間は、この時期生理的なものですが、側切歯の並びが整ってくれば、充分自然改善は期待できます。
プレオルソで側切歯の並びの改善はほぼ出来ると考えていますので、加えて半年くらいは継続使用をすることになります。
このようなマウスピース装置は、細かい並びなどはコントロールできませんが、この時期の反対咬合など、ダイナミックに噛み合わせを改善するという目的には使える装置です。
重要なのは、どのような例で、どの時期に、どのような装置をチョイスするかの歯科医師側の診断です。
この患者さんもスムーズな治療経過ですが、プレオルソでこれくらいの期間で治癒するだろうと言う予知性が重要となります。
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中国では最近、キャッシュレスでのショッピングが一般的になっていると聞きますね。ポイントはスマホの普及に間違いないですね。
日本はiphone普及率が高いので、アップルペイなどが一般化していくんでしょうか?
以前は、IT分野は日本が先行しているという印象でしたが、最近はアジア、欧米かかわらず追い越されていますね。
バンクーバーの入国審査は基本審査官はいなくて専用の機器で対応しています。セルフレジのようなものです。最近一般化しつつあるレンタルサイクルもキャッシュレスでしたね。社員旅行でシンガポールやバンコクにいっても、かなりのWi-Fi普及率。
我が家の息子たちも、ライン、Facebook、nimoca 、借金の恐れのないデビッドカードなどを最大限に利用していますね。彼らにとっては普通なんでしょうが。親としては、その便利さを見習ったりしているわけです。
見習った一例。私のメインバンク福岡銀行のデビッド&nimoca を利用する事にしました。
近未来的には、お金はデジタルに数値が流れてくるものになるんでしょうね。いっぱい流れて来た人がお金持ちという事ですよね。
歯科医院も自費のクレジット決裁は普及しつつありますが、キャッシュレスの時代も遠くはないのでは。釣り銭は?とか受け付けスタッフも楽になるでしょう。
どうせなら、すべてキャッシュレスになれば本当に楽になるでしょうし、キャッシュを受けつけない歯科医院もありかも。
現実的には、カード化した保険証にデジタル個人情報を入れてもらえれば、歯科医院側としては随分と楽にはなります。
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当院の診療スペースには隣あって個室が2つあります。一つは障害をもつ患者さんや笑気を使用する際などに対応した個室。
もう一つは、かつて院長室があった、やや狭めの個室。 通常の診療でしたら問題ない広さなのですが、小児歯科の特色というか、保護者の方にも同室してもらうことも多いため、狭く感じます。
私達スタッフの動きをスムーズにするため、隣りの広い個室との間が通れるようになると便利かも、という話になりました。
そこで、かつて子育てネットワークで関った私の知り合いで 、診療室の設計もお願いしたKさんに相談しました。
個室間の壁を一部除去して、スライドドアを付けましょうということになって、休診日の今日、業者さんと一緒に来て頂き、改修工事をお願いしました。
お任せでしたが、以前からあったような自然な仕上がりで、いい感じです。
あとで教えて頂いて気付いたのですが、両個室の壁面のクロスも新しくしてあります。
確か自然感を出すため、新築時と同じ、珪藻土をコーティングしたクロスでしたね。
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時々出演させてもらっているTNCの子育て支援番組「はぐはぐ」、新年度も番組継続が決まったとのことで、休診日の今日はその撮影。
3月、4月、6月オンエア予定の3本を収録しました。
しばらく前から、担当者の方とメールのやり取りで、題材や内容の打ち合わせをしていました。
ディレクター、撮影クルーの方々が当院で撮影セットアップをしています。
今回の題材は、歯磨きはいつから?、虫歯は感染症?、虫歯予防の昔と今、の3本です。
当院は高校生まで来院して下さいと言っているこども歯科ですが、はぐはぐは就学前くらいの小児を対象とした番組なので、あえて虫歯予防系の題材になっています。
TNC、日曜朝の時間帯にオンエアです。
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小学校低学年の患者さんで、かみ合わせの問題で来院されました。
パッと見は反対咬合ですが、さらに下顎の左右的ズレがあります。
永久歯は乳歯より黄色っぽいので分かると思いますが、上下前歯4本ずつが生え変わった時期です。
4本の真ん中を見ると、上下で随分とズレていますね。下顎が向かって左側にズレて、奥歯の噛み合わせも逆になっています。
口を開けてもらうとほとんど上下のズレはありませんので、噛み合わせが下顎を誘導しているわけです。このまま放置しておくと思春期発育期で骨格的ズレになってしまいます。
前後左右的に上の歯並びを拡大して、噛み合わせを改善することになります。
治療方針としては、まずは幅の拡大装置を4か月ほど使用して、その後にマウスピース型装置で、下顎を後方に誘導しつつ上の前歯を前方に移動する予定です。
このような顎のズレは、乳歯の時期または、この患者さんのように小学校前半の思春期発育前に噛み合わせの改善をして、発育を観察するのが適切です。
多分、この第1期治療は1年ほどで終わって、その後の経過観察が5、6年程と考えています。
左右奥歯部位の噛み合わせは、どちらも下顎が前にズレた噛み合わせですが、非対称で最後の写真の部位がよりシビアです。
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今日も合間時間でアメリカ小児歯科学会のガイドラインを読んでいて、キシリトールとシーラントのセクションをチェックしました。
キシリトールの虫歯予防効果については、私たちが今まで論文等読んで来て考えているポリシーと同様でした。
すなわち、キシリトールで虫歯予防効果は期待できないと言うことです。理論的には、大量に持続的に投与すればむし歯菌が減少して予防効果がありますが、人間の日常生活では非現実的な回数と量ということです。
歯科医院専売の100%キシリトールでもその程度ですから、キシリトール配合という製品は他に糖が含まれているのが普通ですので、むし歯の原因になると考えたほうが無難です。
ガムですと唾液の分泌もプラスに影響して、1日5回以上ほど噛めば予防効果があると言われています。
タブレットですと効果は減少しますね。
予防とまでは考えず、むし歯の原因とならない甘味料と考えるのが適当でしょう。
虫歯をつくらないと言う面では他の甘いお菓子よりベターとは思いますが、 人間の味覚の発達という面では、ある年齢になったらしっかりとした本当の砂糖の甘さを知る事も重要ではないかと言うのが私見です。
節度ある摂取と、フッ素や歯磨き、フロス、シーラントといった虫歯予防法のバランスで虫歯ができなければOKでしょう。
甘い物も含め、美味しく食べるために歯があるわけですからね。
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2月も後半なので、舞鶴公園の梅も満開の時期ではないかと夕方前に観に出掛けましたが、まだまだでした。
ここのところの寒さ続きのせいでしょうね。
ちなみに今日は好天で、若干寒さも和らいでいるようですが。
いっぱい咲いている枝もありましたが、これらは一部。
大多数がこんなツボミ状態。もうすぐ白梅が咲きそうですね。
ちなみに、昨日土曜は多分過去最多の患者さん来院だったようです。土曜来院ご希望が多いので、スタッフ増員をして対応しています。
お一人お一人の患者さんをじっくり診る方針は変わりませんので、やはり忙しく感じました。3か月ごとの定期健診とか1か月ごとの矯正治療で来院する患者さんがほとんどで、きちんと予約時間を守って来院されます。
患者さん側の意識の高さに、私達も刺激され、さらに進化せねばと再認識します。
歯科としての専門性レベルは高く、そしてそれ以上に楽しくというのが基本でしょう。
ちなみに金曜土曜と、丁度昼休み時間帯にオリンピックの男子フィギュアのライブがあって、スタッフルームの小さいテレビで皆観戦していたようで、ワーッ、キャーと歓声が飛んでました。金銀の表彰台でしたね。
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スマホのシェアは特に日本ではiphone が圧倒的だと思いますが、基本的に他と同じを好まない私の場合、あえてアンドロイドのSIMフリー格安スマホを使用していました。
別にアップル嫌いではなくて、20世紀にはMACコンピュータを使用したり、ipod が発売された時も、友人のMACオタクのiseita 君に影響されて第2世代を購入しました。
まだ画面が白黒の頃ですね。その後ipod touch とかiphone が普及して一般化してくると、逆に興味が薄れてしまいました。
最近ではPCの方が、windows10がスカでしたので、iMACが復活したところです。
iphone は最近は大型化して、かつての良さが無くなったよな~とか思っていたら、実はSEがあったんですね。外観はクラシックでもスペックはもちろん向上しています。これなら許せると思い、アップルストアでSIMフリーのSEを購入。リーズナブルな価格でもあります。アップルストアのiphone はSIMフリーなので、中古や外国製のSIMフリーを買うより、実は安心格安かと思います。
SIMを入れ替えて、ちょっと設定してOKでした。不本意ながら、今更ながらiphone ユーザーになってしまいました。
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矯正治療で良い結果が出るためには、もちろん歯科医側の診断と適切な治療計画、装置は当然です。
ただし、装置を入れれば勝手に治癒するかと言えば、そうでもありません。上下のブラケット装置では治療の終盤で噛み合わせを安定させるため、上下の装置間に患者さん自身がゴムを掛ける顎間ゴムというのがあります。ゴムの力は劣化しますし、食事の時は外さないと食べにくいので交換するとかという手間が必要です。全体矯正は当院の場合、中学高校生が大部分なのですが、なかなか習慣づけできない患者さんがいます。最後のツメができず、治療期間が長引く原因になります。患者さん側の協力が必要なわけです。
また、マウスピースやプレート型の外せるタイプですが、手軽で簡単そうですが、外せるので患者さんが指示通り使用しないと、効果なしです。
約3年前が初診です。
永久歯前歯が生え変わった時期で、噛み合わせが深く上の前歯部分の出っ歯感、スペースがあります。
噛み合わせ浅くして上の前歯を内側に移動する目的で、プレート型の装置を選択しました。
ところが、なかなか使用してくれません。もちろん効果なし。
しばらくクールダウンして休憩。
乳歯の横の歯の交換が始まった時期にバイオネーターに交換。時期的に他の固定型の装置より効果的なので、外せる装置で就寝時のみではありますが再度挑戦。
これは割と使ってくれ改善は見られました。
最近プレオルソに替えて経過を観ていますが、まあまあの使用状態なので、引き続き頑張って使用するようにお願いしています。
バイオネーター装置の使用がほぼほぼ定着してから1年くらいでしょうか。時間はかかりましたが終わりが見えて来ました。
噛み合わせは浅くなって、上の前歯のスペースは何とか閉鎖。上下額の関係も良好になって、現在横の歯が出て来る途中で噛みあっていませんが、このまま出てくれば安定が期待できます。
数年前はプレオルソという治療選択がなく、バイオネーターで効果が出ましたが、基本的に患者さんの協力度が重要なのは変わりません。
治療は効率よく行いたいものですが、外せる装置では協力度がマストということです。
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