福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

おススメ歯磨きジェル

2024-06-21 | 歯みがきのこと

最近発売の歯磨きジェル、ジェルコートAQの紹介です。



今まではジェルコートFという製品があって、研磨剤発泡剤不使用のジェルとしてお勧めでした。
うがいをしないことで歯肉炎や虫歯予防成分が最大限発揮されるので、使い勝手が良い性状として望ましいわけです。
新製品AQはフッ素は高濃度の1450ppm、それに、歯肉炎レベルであれば予防効果が期待できる、塩酸クロルヘキシジンと塩化セチルピリジニウムの両方が配合され、さらに口腔乾燥に対応する保湿成分も含まれています。
今までの製品も販売終了ではありませんが、価格同じでメリットのみです。
味と、虫歯&歯肉炎予防の薬用効果を考えると、中学生以降くらいの年齢でおススメの歯磨きジェルと言えます。
販売価格が1000円ちょっとですが、内容量が多いので、歯科医院専売としてはコスパは悪くありません。



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歯磨剤の研磨剤発泡剤の効果

2024-06-07 | 歯みがきのこと

通常の歯磨剤には研磨剤発泡剤が含まれていて、この成分で歯が綺麗になると普通思いますよね。
答えはNOです。歯の着色(歯垢による黄ばみではありません)は若干除去効果はありますが、綺麗になるのは物理的な歯ブラシの磨く力です。



歯磨きメーカーからのDMで、歯磨き剤使用の研究結果が示されています。
使用することで歯垢除去や再付着に関しては効果がみられますが、研磨剤発泡剤の効果ではありません。
他の薬用成分の効果ということになりますので、発泡剤研磨剤不使用のフッ素ジェル使用で歯磨き効果が落ちることはない、と理解されますのでご安心を。
歯磨き状態が良くない場合は、歯ブラシの当て方や使い方に問題ありと言うことになります。



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歯磨きジェル見~つけた

2024-06-05 | 歯みがきのこと

先日の九州デンタルショーのGC社のブースで、こども用はみがきに気づきました。
最近発売の製品ではないかも知れませんが、フッ素ジェル?普通のこども用はみがき?、と気になります。



もちろんフッ素900ppm配合なのでおススメです。
内容量少な目ということもありますが、歯科医院専売にしてはエコノミー価格です。
ジェルでもはみがきでもフッ素が有効量含まれていれば、虫歯予防効果は同等です。
歯磨き後にうがいをしないか控え目がおススメの使用法なので、研磨剤発泡剤を含まないジェルタイプが使いやすいということはあります。
このはみがき、一応研磨剤発泡剤は入っていますが、実際使用してみるとペーストは半透明で発泡やジャリジャリ感もほとんどなく、いわゆるフッ素ジェルに近い印象です。
加えてイチゴ味もあるので、当院おススメの歯磨剤&ジェルの仲間に入れても良いかも。



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洗口液使用のタイミングと効果

2024-02-09 | 歯みがきのこと

市販でも様々な洗口液がありますが、フッ素洗口液を除いては歯肉炎や歯周病、そして口臭予防がターゲットです。
虫歯予防がメインか、歯周疾患予防がメインか、年齢にもよりますね。
フッ素入り歯磨きや、フッ素洗口液は虫歯予防が目的なので、通常の洗口液を使用したい場合は歯磨き前の使用が望ましいことになります。
それと歯周疾患予防を考えると青少年期以降となるでしょう。



歴史の長い洗口液のモンダミン、最近は主成分(塩化セチルピリジニウム:CPC)が改良されています。
最近よく当院にもサンプルや資料が送付されて来ます。
一番効果的な薬用成分は、グルコン酸クロルヘキシジンですが、日本では濃度基準が低く、効果を十分に発揮できない状況です。
代わる成分として、日本では塩酸クロルヘキシジン、CPC含有が多いですが、歯周病菌に効果的なのはCPCの方です。
フッ素でもそうですが、一言に含有と言ってもこれらの成分の濃度が重要です。
ちなみに洗口液で、歯垢が分解されるとかバイオフィルムが除去されることはありません。
歯周病予防は、今でも歯磨きやフロスなどの歯の清掃が基本なので、これらの洗口液やCPC含有の歯磨剤は補助的と考えるのが適切でしょう。



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PMTCまたはPTC

2023-08-13 | 歯みがきのこと

今日のタイトルはどんな意味か分かりますか?
結構一般化して来ている、歯科医院での歯のクリーニングの総称です。
20世紀終わり頃までは、歯科医師でも知らない人がいたと思います。
PMTC=Professional Mechanical Tooth Cleaning ですが、当院ではMechanical 以外の手段も含めているので、広義の Professinal Tooth Cleaning=PTC と呼んでいます。
まずは歯石除去、そして磨きにくい部分の歯垢(バイオフィルム)を除去、ステインなどの歯のくすみを磨き取ると、大まかに3ステップです。
術者によって順番や使用する機器や材料は異なると思いますが、最終的には綺麗にスッキリなります。
PTCによって虫歯菌や歯周病菌が棲みつくバイオフィルムを除去できるので、広く予防効果が期待できます。
昨日は有給休暇のスタッフもいて人員不足でしたので、いつもは歯科衛生士に任せているPTCも若干行いました。
大まかな歯垢除去は術者磨きでOKと思います。特に低年齢児では機械的処置は得意でありませんので、これが主体になることもあります。



歯科医院用のクリーニング剤を使用することで、弱めの着色(ステイン)も除去できます。
これは当院でメインに使用している、クリーニングジェル。



歯の先や出っ張っている部分は、ステインはつくことはあっても歯石歯垢はあまり付着していません。



上のようなアダプターを付けることで、特に歯ブラシでは磨きにくい部分の清掃ができます。
当院では音波振動の小さいブラシ(ソニックフレックスブラシ)を使用しています。音波歯ブラシの歯科医院バージョン的です。
磨き残しが続いたしつこいバイオフィルムは、若干除去不足がありますので、手用器具を歯の生え際から若干歯周ポケット内に当てて、こさぎ取るようにします。
デブライドメントとかディプラーキングと呼ばれている手順で、予防の観点では重要です。
仕上げは、歯をラバーカップ全般的に磨きますが、これで歯のくすみが取れて、元来の白さが戻ります。
クリーニングジェルなどを併用します。
因みに、イラストは厚労省のHPから借用しています。



昨夕、診療が終わって、自宅から午後7時の空。
台風通過も涼しくはなりませんので、今から残暑の時期でしょうか。
13日〜15日はお盆休みですが、帰省はすませましたので、普段できないことを済ませるために与えられた時間ですね。
心身ともスッキリさせて、お盆明けを迎えたい。



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音波歯ブラシは歯茎に優しい

2023-08-10 | 歯みがきのこと

「電動歯ブラシは良いんですか?」という質問は良く受けます。
歯磨きは、磨くべき(歯垢が残りやすい)部位にブラシが当たっているかどうかがポイントです。
それが前提であれば、音波歯ブラシはオススメです。


         

左が、音波歯ブラシの代表というか元祖のソニッケアー。
最近価格が上がっていますが、1モードでシンプルな3100シリーズで充分です。
私自身もこの機種を使用しています。
歯垢が残りやすく、虫歯歯周病予防に共通なのが、歯の生え際(歯頚部)と歯間です。
歯間はフロスや歯間ブラシ使用になりますが、歯磨きでは歯の生え際を綺麗にすることです。
音波歯ブラシは生え際に当てても痛くないので、アバウトに歯の生え際から歯肉まで当てて磨けばOKです。
歯茎に当たった感覚をフィードバックさせながら磨くと良いと思います。
右は回転タイプの元祖、ブラウンで業界ではマイノリティーになってます。
これで歯茎に当てて磨こうとすると痛くて不快感があります。
ソニッケアーよりも安価なので購入傾向はあるかと思いますが、結局生え際は磨きにくいので、むしろ適切な手磨きがベターです。
いずれにしても、歯の生え際を綺麗にすることが最重要なので、お忘れなく。


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歯磨剤のフッ素を残す

2023-05-27 | 歯みがきのこと

虫歯予防に一番効果的なのは、日常そして歯科医院でのフッ化物の適切な使用です。
日常では、効果的なフッ素濃度の歯磨剤を使うことで、歯磨き後のうがいを控えるか、うがいをしない使い方がおススメです。
当院では研磨剤発泡剤不使用のフッ素ジェルをお勧めしていますが、通常のフッ素入り歯磨きでは低研磨性、低発泡性の製品が使いやすいと思います。



例えばこの製品、うがいしてもフッ素が残留しやすい成分を含んでいるそうです。
フッ素濃度は明記されていないので、1000ppm弱でしょう。
大きめの顆粒状の成分でクリーニング効果を狙っていますが、一方でジャリジャリ感が強いですね。
歯磨き剤の残留感が強いので、結局うがいを何回もすることになりそうで、フッ素を残留させる成分があっても残念。
虫歯予防での歯磨剤の効果は、綺麗になる効果よりフッ素の効果の方が主ということを再認識しましょう。



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こども、と名の付く歯磨剤はフッ素濃度が低いのかも

2023-03-22 | 歯みがきのこと

先日のブログで歯磨き剤のフッ素濃度の話題を取り上げました。
・・・こども、となっている歯磨き剤は500ppmで、3歳以上くらいでしたら不充分です。



こちらはエフペーストとフッ素の効果を謳った名称ですが、やはり、こどもと書いてあって500ppmです。
3歳までの乳幼児対象と理解いただき、購入下さい。
3歳以上でしたら1000ppm程が良いので、実際は950ppm含有の製品をお勧めします。
因みに、こども、と明記されていない市販の通常の歯磨剤のほとんどは1000ppm弱のフッ素濃度なので、無難です。


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Check-Up 歯ブラシ

2023-02-07 | 歯みがきのこと

ライオンの歯科医院専売ブランドがCheck-Up です。
当院でも歯磨き剤やフッ素ジェルを揃えています。
成人用の新しい歯ブラシが2月に発売ということで、サンプルやパンフレットが届きました。



毛は若干長めと思いますが、ヘッド部分が薄く出来ていて奥も磨きやすいでしょう。
毛の先端形状ですが、ラウンドと先が尖ったテーパードが交互に植毛されています。
清掃効果ですが、噛み合わせ部分は従来品とあまりかわりませんが、歯間部分は向上しているとの結果です。
成人の歯周病ケアには適していると考えられます。
歯周病予防は、今でも丁寧な歯ブラシやフロスが基本で、虫歯予防のフッ素のような効果的成分が無いので悩ましいですね。
歯ブラシは改良されても、適切な歯ブラシ法ができないと、それが生かせません。
電動歯ブラシも同じですが、歯科医院で指導を受けることをお勧めします。
一緒に使う歯磨き剤は高濃度フッ素配合(1450ppm)がおススメで、虫歯予防の観点から、写真右の使い方ガイドのように、うがいは控え目というのが現在の常識です。




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フッ素入り歯磨剤の使用法

2023-01-24 | 歯みがきのこと

虫歯減少には、フッ素入り歯磨剤の普及が大きな役割を担っているというのは、周知のことです。
今年の1月1日付で、日本の歯科分野4学会が共同で、フッ化物配合歯磨剤の推奨される使用法を提言しています。




年齢と使用フッ素濃度については、日本は諸外国と比べて厳しいというか慎重という印象がありました。
上の表のように、今までは乳幼児では500ppmと言う枠がありました。
年齢が上がるに従って、1000ppm、1500ppmと推奨されるフッ素濃度も上がります。
もちろん使用量も影響があります。




今回の提言では500ppmは無くなり、使用量は同じでも、1000や1500を早めに使うことを示しています。
当院も500、1000、1500と3種類の製品を年齢に応じて勧めていますが、500ppmが有効性が無いと言うことではありません。
今までの倍くらいの量を使用すればOKですが、コスパを考えると1000が良いですね。ただし500の製品の風味が好みと言うこともあるので。
また変更点は、歯磨き後にうがいを控えると言う方向性が強くなりました。
さらに学会からの提言としては、市販の歯磨剤のフッ素濃度表記を義務化することも記載があります。
また、小学生以降は1500を推奨するものの、子ども向け風味の製品が少ないので、対応を望んでいます。
私としては、やっと日本も予防先進国に近づいてきたようで、ウェルカムです。
まずは歯科界がこの内容を認識して、社会や患者さん側に広げていくことから始まると思います。




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