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『スーパーマンII リチャード・ドナーCUT』 リチャード・ドナー監督 ☆☆★
これはクリストファー・リーヴの『スーパーマンII 冒険篇』の劇場公開バージョンではなく、リチャード・ドナー・カットと呼ばれる別バージョンである。もともと『スーパーマンII』は一作目と同じくリチャード・ドナー監督のもと制作が進められていたが、予算の都合など色んな事情によって監督が中途降板し、結果的に劇場公開版はリチャード・レスター監督によって完成された。その後ファンの間で幻のリチャード・ドナー版『スーパーマンII』を観たいという声が高まり、2006年にリリースされたのがこの「リチャード・ドナー・カット」なのである。私もこの「リチャード・ドナー・カット」の噂を聞き、レスター監督版よりシリアスで面白いという声もあって気になっていたのだが、今回めでたくブルーレイを入手して鑑賞した。
ストーリーは基本同じで、ゾッド将軍はじめクリプトン星の三悪人が地球に飛来してスーパーマンと死闘を繰り広げる、スーパーマンは恋人ロイスのためにいったん超能力を捨てるがまた復活する、という展開に変わりはない。しかし細かい部分はかなり違う。たとえばレスター版では冒頭、ロイス・レーンがエッフェル塔で核爆弾を持ったテロリストの人質になり、スーパーマンがそれを助ける場面があるが、ドナー版にはこれがない。ゾッド将軍たちが閉じ込められているファントム・ゾーンを破壊するのは、一作目でスーパーマンが宇宙に捨てた核ミサイルということになっている。
ロイスが、クラークがスーパーマンであることに気づく件は、レスター版ではナイアガラの滝の観光に行った後に疑い始めるが、ドナー版では冒頭いきなり、新聞社のデスクで疑いを持つ。ロイスは新聞に出ているスーパーマンの写真を見てクラークと似ていることに気づき、写真の上にマジックで眼鏡と七三分けの髪を描いてみたりする。それを見たクラークがとぼけると、なんといきなりクラークの目の前で窓から飛び降りるという荒技に出る。これはよっぽど確信がないとできないぞ。するとクラークは超高速で階段を駆け下りて道路に移動し、下からスーパーブレスを吹き上げて彼女を軟着陸させ、また超高速でオフィスに戻って心配そうに窓から見下ろす、という技で彼女を助ける。うーむ、ロイスが川に飛び込んでなんとかクラークのままそれを助けるレスター版より、かなりトリッキーだ。
さらにびっくりなのはクラークがとうとう正体を認める場面。レスター版では、火の中に手をついたクラークが火傷していないことでバレるが、ドナー版ではなんと、ロイスがクラークに拳銃を突きつけて発砲する。クラークは驚きのあまりスーパーマンの素顔になり、ロイスに向かって「もし僕がスーパーマンでなかったら、君はクラークを射殺していたところだ」と言うが、実は拳銃は空砲だった、というオチである。
スーパーマンがクリスタルの要塞で超能力を失う場面、取り戻す場面、などもより詳細になっている。特に超能力を失う場面では、マーロン・ブランド演じる父親のジョー・エルが出現し、なんとか息子の決心を翻させようと説得するかなり長いシークエンスが付け加えられている。その代わり、三悪人が地球を侵略する過程はいささか簡略化されている。最後のクリスタルの要塞での三悪人とスーパーマンの対決場面も、ディテールがちょっと違う。
そして最後のサプライズは、事件がすべて終結したあと、スーパーマンが地球を逆回転させて時間を事件の前に戻してしまうことだ。つまり一作目と同じラストになってしまっているのだが、正確にはこのラストはもともとこの『スーパーマンII』のために撮られたもので、それを一作目のラストに使ったということらしい。しかしこんなことをするならそれまでの苦労は必要なかったわけだし、ロイスの記憶を消すためだけにここまでするか、という違和感もある。
全体的にドナー版はかなり荒々しく、トリッキーで、レスター監督の劇場公開版の方が堅実でスムースな気がする。少なくとも私はドナー版の方が優れているとは思えなかった。が、冒険的なディテールに満ちているという意味で、スーパーマン映画のファンならそれなりに愉しめるだろう。
ところで告白するが、私はこの『スーパーマンII』に登場するゾッド将軍の愛人、アーサが結構好きである。もちろん悪い女だが非常に色っぽい。ナイスバディというよりスリムだし顔だってそんなに好みじゃないのに、なぜかツボに来る。少なくともロイス・レーンよりいけてると思う。このクールな感じがいいのかも知れない。単にコスチュームの太もも部分にスリットが入っているから、という気がしないでもないが、それにしても色っぽいぞ。新聞社のデスクに座っているシーンなんか、太もものスリットが全開になって鼻血ブーだ。アーサって結構イイなと昔からひそかに思っていたのだが、同じことを言う人にこれまで会ったことがない。こう思ってるのは私だけだろうか。
これはクリストファー・リーヴの『スーパーマンII 冒険篇』の劇場公開バージョンではなく、リチャード・ドナー・カットと呼ばれる別バージョンである。もともと『スーパーマンII』は一作目と同じくリチャード・ドナー監督のもと制作が進められていたが、予算の都合など色んな事情によって監督が中途降板し、結果的に劇場公開版はリチャード・レスター監督によって完成された。その後ファンの間で幻のリチャード・ドナー版『スーパーマンII』を観たいという声が高まり、2006年にリリースされたのがこの「リチャード・ドナー・カット」なのである。私もこの「リチャード・ドナー・カット」の噂を聞き、レスター監督版よりシリアスで面白いという声もあって気になっていたのだが、今回めでたくブルーレイを入手して鑑賞した。
ストーリーは基本同じで、ゾッド将軍はじめクリプトン星の三悪人が地球に飛来してスーパーマンと死闘を繰り広げる、スーパーマンは恋人ロイスのためにいったん超能力を捨てるがまた復活する、という展開に変わりはない。しかし細かい部分はかなり違う。たとえばレスター版では冒頭、ロイス・レーンがエッフェル塔で核爆弾を持ったテロリストの人質になり、スーパーマンがそれを助ける場面があるが、ドナー版にはこれがない。ゾッド将軍たちが閉じ込められているファントム・ゾーンを破壊するのは、一作目でスーパーマンが宇宙に捨てた核ミサイルということになっている。
ロイスが、クラークがスーパーマンであることに気づく件は、レスター版ではナイアガラの滝の観光に行った後に疑い始めるが、ドナー版では冒頭いきなり、新聞社のデスクで疑いを持つ。ロイスは新聞に出ているスーパーマンの写真を見てクラークと似ていることに気づき、写真の上にマジックで眼鏡と七三分けの髪を描いてみたりする。それを見たクラークがとぼけると、なんといきなりクラークの目の前で窓から飛び降りるという荒技に出る。これはよっぽど確信がないとできないぞ。するとクラークは超高速で階段を駆け下りて道路に移動し、下からスーパーブレスを吹き上げて彼女を軟着陸させ、また超高速でオフィスに戻って心配そうに窓から見下ろす、という技で彼女を助ける。うーむ、ロイスが川に飛び込んでなんとかクラークのままそれを助けるレスター版より、かなりトリッキーだ。
さらにびっくりなのはクラークがとうとう正体を認める場面。レスター版では、火の中に手をついたクラークが火傷していないことでバレるが、ドナー版ではなんと、ロイスがクラークに拳銃を突きつけて発砲する。クラークは驚きのあまりスーパーマンの素顔になり、ロイスに向かって「もし僕がスーパーマンでなかったら、君はクラークを射殺していたところだ」と言うが、実は拳銃は空砲だった、というオチである。
スーパーマンがクリスタルの要塞で超能力を失う場面、取り戻す場面、などもより詳細になっている。特に超能力を失う場面では、マーロン・ブランド演じる父親のジョー・エルが出現し、なんとか息子の決心を翻させようと説得するかなり長いシークエンスが付け加えられている。その代わり、三悪人が地球を侵略する過程はいささか簡略化されている。最後のクリスタルの要塞での三悪人とスーパーマンの対決場面も、ディテールがちょっと違う。
そして最後のサプライズは、事件がすべて終結したあと、スーパーマンが地球を逆回転させて時間を事件の前に戻してしまうことだ。つまり一作目と同じラストになってしまっているのだが、正確にはこのラストはもともとこの『スーパーマンII』のために撮られたもので、それを一作目のラストに使ったということらしい。しかしこんなことをするならそれまでの苦労は必要なかったわけだし、ロイスの記憶を消すためだけにここまでするか、という違和感もある。
全体的にドナー版はかなり荒々しく、トリッキーで、レスター監督の劇場公開版の方が堅実でスムースな気がする。少なくとも私はドナー版の方が優れているとは思えなかった。が、冒険的なディテールに満ちているという意味で、スーパーマン映画のファンならそれなりに愉しめるだろう。
ところで告白するが、私はこの『スーパーマンII』に登場するゾッド将軍の愛人、アーサが結構好きである。もちろん悪い女だが非常に色っぽい。ナイスバディというよりスリムだし顔だってそんなに好みじゃないのに、なぜかツボに来る。少なくともロイス・レーンよりいけてると思う。このクールな感じがいいのかも知れない。単にコスチュームの太もも部分にスリットが入っているから、という気がしないでもないが、それにしても色っぽいぞ。新聞社のデスクに座っているシーンなんか、太もものスリットが全開になって鼻血ブーだ。アーサって結構イイなと昔からひそかに思っていたのだが、同じことを言う人にこれまで会ったことがない。こう思ってるのは私だけだろうか。
実はロイス・レーンのオーディション受けてたんですよね
実際はマーゴット・キダーがロイス役をゲットしましたが・・・
その縁があってサラ・ダグラスは3悪人の一人
アーサ役にキャスティングされましたと言う事です
やはりドナー版は、素晴らしくよかったです。
公開当時レスター版は、見終わってなんかもやもやした感じで、正直こんなのスーパーマンじゃない…って思いました。
だいたい、途中で監督を交代させていい作品ができるわけないと思いましたね。
ドナー版で公開してほしかったです。
ドナーの優しさ溢れた作品だと思います。
悪役を殺さないんですよ?
結果的に、刑務所に入れるんです…(亜空間?)
ちなみに、未公開シーンには、レックス・ルーサーをパトカーに入れるシーンもあります。
つまり、全て法の裁きを受けさせるんです。