黒い福音 2015-05-10 20:35:05 | 本 『黒い福音』 松本清張 ☆☆☆☆☆ 『憎悪の依頼』と一緒に買った文庫本で、こちらは長編。二冊続けて読むと、『憎悪の依頼』収録の「金環食」と感触が似ていて、まるで「金環食」が本書のプロローグであったかのように感じる。両方とも戦後間もない頃の話で、欧米に見下され、いいように小突き回される日本の姿を描いた社会問題告発型の小説である。しかも本書は1959年に実際に起きたいわゆる「スチュワーデス殺人 . . . 本文を読む