インド夜想曲(その3) 2015-05-18 22:45:26 | 本 (前回からの続き) 旅行記であることのもう一つのメリットは、無論エキゾチズムである。この物語の舞台であるインドは、当然ながら西洋人である「僕」にとって異文化の国であり、そこに暮らす人々とは世界観そのものが異なっている。「僕」の出会いはすなわち異なる世界観との出会いである。このような旅行記の中では、いわば自分の世界観を外側から見つめ直す作業が自然と行われ、自分が考える世界のありようが実は思ったほ . . . 本文を読む