『Thinking Of You』 寺井尚子 ☆☆☆☆
日本人の女性ジャズ・ヴァイオリニストのデビュー・アルバム。1998年発表。Amazonのレビューで好評だったのを見て前知識なく買ってみたのだが、これが良い。最近ヘヴィロテ中だ。最初聴いた時は、ヴァイオリンの音は細すぎてジャズには今一つ合わないな、と思ったのだが、何度か聴いているうちにハマッた。
やはりヴァイオリンの音はよくも悪くも . . . 本文を読む
『トーマト』 イエス ☆☆☆★
イエス9枚目のスタジオ・アルバム。アンダーソンとウェイクマンが脱退しバグルスと合体する直前のアルバムで、いわば崩壊前夜である。バグルス合体後は空中分解して『90125』まで活動停止となり、その後は復活したものの腰が据わらずメンバーチェンジばかり繰り返すようになる。だからファーストからこの『トーマト』までこそが、由緒正しい真正のイエスだったと考えるファンは多い . . . 本文を読む
『ノー・ピア・プレッシャー』 ブライアン・ウィルソン ☆☆☆☆☆
元ビーチボーイズのブライアン・ウィルソン最新アルバム。
ブライアン・ウィルソンといえば60年代頃ビーチボーイズの中心人物で、かの名盤『ペット・サウンズ』のクリエイターとして天才の名を欲しいままにした人物だが、その後薬物依存と過食により心を病んで20年以上音楽業界から遠ざかり、その後またカムバックという紆余曲折に富む人生で . . . 本文を読む
『南から来た男』 クリストファー・クロス ☆☆☆☆
クリストファー・クロスのファースト・アルバム、1979年発表。なつかしいなあ。といってもリアルタイムでこのアルバムを聴いてはいなかったが、デビュー・シングルの「風立ちぬ」はラジオでよく流れていたのを覚えている。このアルバムとセカンド・シングルの「セーリング」はグラミーの五部門受賞という偉業を打ち立て、この記録はいまだに破られていないそうだ . . . 本文を読む
『未来派野郎』 坂本龍一 ☆☆☆☆☆
坂本龍一が『音楽図鑑』『エスペラント』の後に発表したアルバムである。『エスペラント』は頼まれて作ったダンス音楽だったので、純然たるソロ作品としては『音楽図鑑』に続くものと考えていいだろう。
坂本龍一のアルバムをすべて聴いたわけじゃないが、聴いた中では『音楽図鑑』と『未来派野郎』の二枚が一番気に入っている。この頃の坂本龍一の硬質な音と、前衛性とポップ . . . 本文を読む
『九月の風~通り過ぎた夏~』 松岡直也&WESING ☆☆☆★
今日は松岡直也の『九月の風』をご紹介したい。これは一応、ベストアルバムらしい。私は松岡直也の熱心なリスナーではないが、たまに湿っぽいフュージョンを聴きたくなった時にこのCDをかける。まあ、休日の夕方あたりに聴くことが多い。Amazonのカスタマーレビューなどを読むと松岡直也はドライブにぴったりと書いている人が多いけれども、私に . . . 本文を読む
『Grand Piano Cannyon』 Bob James ☆☆☆☆
ボブ・ジェームスがフォープレイ結成前夜に作ったソロアルバムで、ほとんどフォープレイと同じメンツが揃っているし、曲によってはまんまフォープレイである。が、多少は違うところもあって、そこがこのアルバムならではの微妙な味になっている。
第一の違いは、やはりボブ・ジェームスのソロということで彼の鍵盤が主役であり、かつ、タ . . . 本文を読む
『Photographs』 カシオペア ☆☆☆☆
カシオペアのスタジオ盤は二、三枚しか持っていないが、その中から『Photographs』をご紹介したい。1983年発表、当然ながらオリジナル・ラインナップ、神保・櫻井の鉄壁のリズムセクションである。一般にカシオペア全盛期と認知されている時期だ。私はリアルタイムでは聴いていなかったが、このアルバムも相当売れたらしい。
初期の『Make U . . . 本文を読む
『Guilty』 Barbra Streisand ☆☆☆☆
バーバラ・ストライザンドのヒット・アルバムをご紹介したい。発表は1980年、プロデューサーはビージーズのバリー・ギブ。収録曲がグラミーを授賞したりもしている。私はこのアルバムをリアルタイムでは知らないしバーバラ・ストライザンドのファンでもないが、「Woman in Love」を聴いてみたらよく知っているメロディだった。多分、当時 . . . 本文を読む
『Mirror』 Charles Lloyd Quartet ☆☆☆☆☆
とても美しいジャズのアルバムを紹介したい。特に前知識もなくジャケ買いしたチャールズ・ロイド・カルテットの、2010年のアルバムである。カルテットのメンバーはチャールズ・ロイド(サックス)、ジェイソン・モラン(ピアノ)、ルーベン・ロジャース(ベース)、エリック・ハーランド(ドラム)。ロイドはもう70代の超ベテランだが、 . . . 本文を読む