崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

門司港合宿研究会

2009年10月05日 05時55分49秒 | エッセイ
 門司港の国民宿舎で10月3日(土)午後2時から4日(日)午前12時まで2日間充実した研究会に参加した。有松氏の「韓国女性史研究から見た『兵隊さん』」、九大名誉教授の有馬氏の「『発掘された過去』に描かれたモダン都市京城」そして私の「09年夏、満州映像調査報告」であった。九大の竹田教授からは映像の編集技術法が発表された。権藤氏によってこの研究会の映像記録も行われた。一般公開ではなかったが、12人の討論が活発であり、真の勉強時間であった。夕食後の私の発表が10時半過ぎ、そして私の部屋で深夜1時まで談話が広がった。朴仙容氏の在日の差別問題が話題になった。私は本当に久しぶりに遅く寝た。
 話は朝鮮半島と満州の植民地に関する映像、画像、遺跡から読み取る方法であった。『兵隊さん』の映像にある合宿の場面を実体験するような感じがした。国民宿舎は6畳の部屋で洋服かけもなく、洗面所なし、旧式共同トイレで3人ずつ一つの部屋に泊まった。消灯してから間もなく物を探すために非常用電灯をとってみたが電池が古く使えない物でただの飾りであった。まるで戦前の『兵隊さん』の体験する「国民兵」の国民宿舎で「内務班」のような泊まりであった。アフリカと中国旅行でも経験できなかった珍しい建物の前で記念写真をとった。帰宅して死んだように昼寝をした。