崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

『映像が語る植民地朝鮮』を韓国で出版

2009年02月12日 05時36分17秒 | エッセイ
 韓国の有名出版社の民俗苑から『映像が語る植民地朝鮮』を出版した。1995年下関の東亜大学に赴任直後「日本映像民俗学の会」の大会を主催したことが契機になったものである。この本では1910年代以来の鳥居龍蔵、秋葉隆などの写真、1925年のドイツ人神父が撮った「静かな朝の国」そのほかに、「多島海の探訪」「蔚山達里の農楽」「虱は怖い」などの映像と宣伝映画の画像を分析したものである。この本の序文には感謝の言葉を次のように書いた。
 これらの映像資料はビジュアルフォークロアの北村皆雄氏、韓国の倭館のドイツ人神父の林仁徳氏、韓国映像資料院の鄭ジョンファ氏などから協力を得たものであり、感謝の気持ちでいっぱいである。特に出版にあたっては広島大学時代の弟子であった崔錫栄氏が献身的な協力をしてくれた。また出版社の会長や社長が二度も拙宅を訪ねて下さり、いろいろ相談できたことに感謝する。そして書籍としてこの世に出せる成果は嬉しい。しかし、それよりは出版するまでの愛情深い協力を得てできたその過程に心から感謝する。