崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

五木寛之氏の講演

2009年02月06日 06時38分43秒 | エッセイ
 昨夜作家五木寛之氏の講演を聞いた。1932年福岡に生まれ、生後まもなく朝鮮半島に渡って、1947年日本に引き揚げた人である。私はラジオ深夜便で植民地朝鮮での生活と引き上げなどについて彼の話を聞き、本を読むなど注目している。彼は体格、ファッション、学歴、話術そして文章力などを兼備した人だと思われる。一時間ほど待って20分前に会場に着いた時にすでに超満員で800人を超えると感じた。男女、年齢的にも結構バランスを取っている。山口新聞の特別編集委員の佐々木氏と後ろで立って聞いた。
 五木氏は司会者の紹介に不満を表し、全国を講演に歩く話から話を始めた。以前は文化センター、大学などからの依頼がが多かったのは過ぎが、最近は銀行や金融機関、IT関係、医療機関などから呼ばれることが多いという。「死んでも病院には行かない」と思って生きるという。しかし病院では長寿や老後の生活などについて語るという。
 植民地時代の外地から引き揚げた人はまだ日本に多く生きている。その外地での体験が生活力になっているようである。彼もその一人のように思われる。苦労は、時には復活力となって活力ある生き方をされたようである。