崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

仕事の質

2008年09月20日 21時08分14秒 | エッセイ
アイルランドのダブリンからイギリスの田舎の空港へは自由席の飛行機に乗った。乗下車も歩く。荷物検査は田舎ほど厳しいのはどこの国でも同じ。入管が管理しないで警察がパスポートをコントロールする。日本人はノービザのはずなのに東洋系の人間は私一人だったので警察が私のパスポートをもって長く調査するので私は抗議した。またその厳しいセキュリティ検査のところでは脱いだ靴を上着と一緒に入れて、床をそのまま歩かせるリース空港の厳しい調査をへて飛行機に乗った。一安心ではある。無事にアムステルダムに到着した。5時間空港の中で待機して11時間弱で関西空港に着いた。ヨーロッパは4回行ったが、総合してヨーロッパの市民に対する官吏や事務員は誠意がなく、仕事の質、つまりクォリティがよくない。日本とは比べものにならないほど悪い。雑多な人種が集まっており、国際化という現象がこのように質を落としているのだろうか、もともと植民地を長くした歴史から管理支配の構造を負の遺産として持っているからであろうか。もっと調べたい。その意味で西欧諸国は先進国ではない。日本に戻って日本が先進国であると強く感じた。

ジャガイモ騒動

2008年09月20日 00時52分01秒 | エッセイ
 イギリスとアイルランド滞在の 20日間お米を一度も食べていない。ここアイルランドの主産物はジャガイモである。ここで美味しい日本米のご飯を食べたいと言っても無理であろう。稲作文化圏から考えるとジャガイモばかり食べるのは貧しさを感ずるかもしれないが、ここでは基本的食物である。そのジャガイモが収穫できず数百万の人口が減った大危機の歴史がある。1840年代夏に平均気温が7度以下でジャガイモが成長できないのに加わえて病気が全国に広がって全く収穫ができなかった。当時はイギリスの植民地であったが、反英運動によるイギリスの救援政策が悪かったともいわれる。それよりジャガイモだけの単作も問題があった。この不作によって飢え死にした人が多く、またイギリスやアメリカへ移民した人も多い。アメリカには2百万人も、否それ以上移民したという。ある人はアイルランド出身のアメリカの大統領の名前を指を折りながら数えて自慢した。そして彼もアメリカへ移民したいと言っていた。不幸な歴史は必ずしも不幸な結果をもたらすわけではないという、私の持論を再度強調したい。