崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

歴史とは

2008年09月13日 02時48分44秒 | エッセイ
 アイルランド空港は荷物は二個以内、10キロ以内と制限が厳しい。本を沢山買ってしまったので持って帰ることが心配になり、郵送するために郵便局へ行った。箱に包装してくれと言ったら包装サービスはないという。かなり大きいスーパーマーケットに行って包装用のものを探してもない。やっと店員に空きボックスを譲ってもらたが、紙テープや紐が売られていない。スーパーなどには同様な商品が多く並べられており、物品の種目が細かくない。品目が非常に少ない。また人のサービスも質がよくない。日本製の品物がいかに誠意と質が高いかと改めて感じた。
 市内観光とはほぼ建物の見物のようなものである。つまり到る所の案内者は建物がいかに古く、いかに優れているかを長々と説明する。大体1600年代からの話が多い。私には説明する当事者には歴史は継承されていないのではないかと思われた。
 一般的に現在を説明するには歴史はそれほど意味がないと痛感した。ギリシャ、ローマ、中国などの古代文明云々というのは今の現在を説明することができない。歴史燦爛な古い建物を維持するために現代的な先端施設を入れにくく、不便さを感じている。歴史が彼らの誇りであり、同時に負の遺産のようにも思われる。