崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

ナショナリズムの本山

2008年09月12日 05時23分53秒 | エッセイ
アイルランドの初夜は風が強く日本の真冬のようで心配だったが昼は温かくなった。しかし気候は10分毎に風、曇り、晴れと変化が激しい。バスの窓から見たら雨が降っているのに公園で二人の淑女が何かを食べている。なぜ雨に濡れながらそのまま座っているかと思ったら、すぐ晴れたので彼女たちはアイルランドの気候を知っているのであろうと思った。
 ダブリンバスツアーで市内を回った。最後にはジェイムスジョイスやイエツなど作家を展示している文学者博物館を訪ねた。イーアーポーンで聞きながら楽しんだ。私が主に高校時代に読んだオスカーワイルドなど業績が展示されて興奮してみた。
 市内の大型書店に入った。なんとアイルランド文学しかないように、圧倒的にアイルランドの文学と歴史に関するものが多い。ビデオショップでもアイルランドの民謡が圧倒的に多い。つまりこの国では自国のものしか関心がないように私は感じた。韓国がアイルランドの隣の国によって支配された悲しい歌を多く愛唱したのはここで十分理解できる。ナショナリズムの本山であるようである。文学作品と民謡が入っているCDを買ってホテルに戻った。