九州で吸収!リフレッシュの旅・1日目

2010年03月11日 23時59分59秒 | 旅行記
「そぞろ神の物につきて心をくるはせ、道祖神の招きにあひて、取るもの手につかず」

これはかの松尾芭蕉が記した「おくのほそ道」の一節ですが、最初に習ったのは確か中学校の時。元来一人旅が好きな自分は、この芭蕉の気持ちにとても共感したのを覚えています。
何故か、ずっと京都に居ると息が詰まりそうになるんですよね。もちろん京都は大好きなのですが、定期的にちょっと離れてみたくなる。
旅をすることで、新年度に備えて自らをリフレッシュするという漠然とした理由も出てきました。
ふと思い立ったら早いのが自分の長所なのかもしれませんが、時刻表もそこそこにあっという間に計画を立て、3月11日の朝、家を飛び出しました。

まずは普通電車で京都まで1駅戻ります。
西大路7:14発→京都7:17着
ここで新快速に乗ろうとしていたのですが、乗る予定の新快速が車両故障で運休との放送が流れました。
早くも予定から逸れることになりましたが、仕方なく「大阪まで先着」という快速に乗りました。
京都7:22発→大阪7:59着
この快速、長浜発姫路行きなのですが、京都~大阪間だけ快速運転という朝ラッシュらしい変わった運転形態でした。

大阪からは後の新快速に乗り換え。
大阪8:04発→西明石8:51着
当然座れない状況が続いていたのですが、途中で酔いそうになってきて(こんなことは極めて稀です)、耐えられずに西明石で下車。
本来の予定では岡山からだったのですが、少し早めてここ西明石から新幹線に乗ることにしました。
これなら椅子にも座れて快適に過ごせるはずです。只の酔いだったので【帰る】という選択肢は考えていませんでした。
西明石9:07発→岡山9:44着

700系の「ひかり495号」広島行きです。
西明石から新幹線に乗るなんて、後にも先にもコレだけでしょう…(笑

特に急ぐ旅でも無かったので、岡山からは「こだま」に乗り換えました。
新幹線を使う時は大抵急いでいる場合が多いので(それで普通なのですが…)、山陽こだまにゆっくり乗ってみたかったというのもあります。
岡山10:09発→博多13:57着

100系4両編成の「こだま739号」です。
生まれた時に「ひかり」でバリバリ走っていた100系も、山陽新幹線に活躍の場を狭めていつしか最古参。
前日からの雪が残る山陽の山々を、「のぞみ」の間を縫って精一杯の走りを魅せてくれました。

くつろいで、寝て、すっかり体力も回復して博多着。
実はここで友達(福岡出身)と待ち合わせをしていたのですが、夜行バスが山口県内の雪の影響でまだ九州に入っていないとのこと。
16時には着けるそうなので、しばらく列車に乗って時間を潰すことにしました。「青春18きっぷ」の強みです。
博多14:25発→原田14:46着

原田で初の下車。
博多からわずか20分ですが、駅前の住宅地とは対照的に裏はのどかな田園風景が広がっていました。
それにしても、811系や813系を見ると「九州に来たなぁ」と実感します。

散策もそこそこに、友達と連絡を取り合って博多へ戻ります。
原田15:27発→二日市15:34着
二日市で後続の快速に乗り換え。
二日市15:36発→博多15:59着
筑紫口で友達と待ち合わせ。
予定では朝の7時に着くところを、実に9時間遅れで到着したとのこと。当日の朝出発、おまけに「こだま」でゆっくり来たこちらが先に着くとは驚きです。
博多でのプランは彼におまかせしていたので、まさかの実家に連れていってもらえることになりました!(・∀・)
博多16:21発→九大学研都市16:51着
福岡市交通局から直通する筑肥線に乗って、博多から30分、九大学研都市駅で下車。
しばらく歩いて、オススメのラーメン屋さんに案内してもらいました。いわゆる「長浜ラーメン」ですが、麺が細いのが特徴的。自分にしては珍しく替え玉も…(笑

家に荷物を置かせてもらった後は、自転車を借りて2人で海の方へ。
運良く博多湾に沈む夕陽を見ることが出来ました。昨夏の男鹿半島に引き続いてご当地訪問第二弾。やはり旅先は地元の人に案内してもらうに限ります!

この後、砂浜にも降りて少し遊んでいました。
京都は舞鶴にしか海が無いので、市内在住の私にとっては海そのものが珍しく、半ば興奮気味にカニをキャッチ&リリースしていました。

日が暮れる前にと、更に北上して元寇防塁跡へ。



ずらっと石が積み上げられた元寇防塁。
かつて日本は二度の蒙古襲来を受けましたが、この防塁は二度目の「弘安の役」の際に役立ったそうです。
竹崎季長が絵巻に表し、マルコ・ポーロが眺めたこの戦いは「神風」と語り継がれ、国の史跡に指定されたのが1931年。折りしも満州事変の起こった年であったことから、戦前の日本はやはり神風にあやかろうとしていたのでは…と2人で仮説を立てていました。

帰ってからは夕食をごちそうになりました。
本場の「筑前煮」(こちらでは『がめ煮』と言うそうです)や福岡で獲れたぶりの刺身など、豪華なメニューをいただきました。ただただ感謝ですm(_ _)m

それから卒業アルバムを見せてもらったり色々で、あっという間に楽しい時間は過ぎてゆき…
福岡はいつも素通りばかりでしたが、今日は友達に案内してもらったことでとても良い思い出になりました。
丁寧にお礼を言って九大学研都市駅へ。また来ます!
九大学研都市21:04発→博多21:33着
再び小倉へ戻ります。
博多21:49発→小倉22:56着
日豊本線に乗り換える予定でしたが、日田彦山線の列車が遅れていたので分岐する城野まで少し乗車。この日最初で最後の気動車です。
小倉23:07発→城野23:16着
そして日豊本線の最終列車でひたすら南下します。
城野23:22発→柳ヶ浦0:31着

日付が変わって大分は柳ヶ浦に到着。国鉄時代からのものでしょうか、駅名票がいい雰囲気を出しています。
九州とはいえ3月上旬の夜はまだ冬の寒さ。若干震えながら列車を待ちます。

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