東日本に国鉄型を追う その3

2023年09月16日 20時59分59秒 | 旅行記
9月も半ば。
厳しい残暑が続いていますが、未だに6月の出来事を引っ張ります。

【その2】の続きです。

この日は上越妙高のホテルをチェックアウト。
駅のコインロッカーに荷物を入れ、身軽になってから「えちごトキめき鉄道」で南下します。


やって来たのはET127系の6両編成。この日は日曜日でしたが、いわゆる「輸送力列車」の類でしょう。
乗客は少ないものの、長大編成の車内を車掌さんが時折巡回し、途中にはスイッチバックの折り返しも。休日には急行間合いの413系も走っていますから、まだまだ国鉄/JRの雰囲気を色濃く残していると言えるでしょう。

今回は、その「スイッチバック」のある二本木で下車。
いったん折り返し線に入り、運転士さんは移動することなくバックで駅に進入、そのまま妙高高原に向けて出発していきます。
スイッチバックと言えば今まで出雲坂根や坪尻のような運転士さんが前後に移動する「儀式」のある形態ばかり体験してきたので、それが無いのは却って新鮮でした。


関山へ向けて坂を登る6両編成をお見送り。


対向の直江津行きは新潟色のラッピングが施されていました。
かつて走っていた旧型国電をイメージしたカラーリングです。最近ではJR型車両に国鉄時代のカラーを再現した「イメージ車両」が続々登場していますが、このET127系の場合は特徴的なブラックフェイスをラッピングで覆い隠し、また灯具類の形状ももともと丸型であることから、それほど違和感はなく、むしろ似合っていると言えます。


二本木駅舎。
以前「雪月花」に乗車した際にはホームに降りる時間がありましたが、駅舎の外に出たのはこれが初めて。

さて、有名撮影地に向けて歩きます。
駅からは一応乗合タクシーがあり(上の画像に見える停留所です)、道中でも停留所を幾つか見かけたのですが、残念ながら平日のみの運行。


歩いているこの道は、北国街道のようです。
かつては善光寺参りの旅人や越後を目指す商人らが往来したのでしょう。


先述した乗合タクシーの「二本木本村上」停留所。
読みは「にほんぎほんむらかみ」でしょうか? 「もとむらかみ」? 偏を含めると「木」が4つも隠れています。
住所を書くとき間違えてしまいそう、というのは大きなお世話かもしれませんが。


予定では行きに乗車した6両編成も撮影地で収めたかったのですが、間に合わず道中で遭遇。
高低差のある築堤にガーダー橋、田園の風景は模型的で可愛らしくもあります。

思いのほか時間がかかり、40分ほど歩いて撮影地に到着。
お目当ては例の「急行間合い」の413系ですが、ポイントに辿り着いたのが二本木駅発車時刻。
急いでカメラを構え、懐かしいタイフォンの音が聞こえたかと思えば、3両編成が軽快に高原を駆けていきました。


クハ455-701先頭の快速列車。
413系自体はあいの風とやま鉄道で現役ですが、このクハ入りの編成が譲渡されて生き残るとは思いませんでした。この形態での交直流急行色は現役当時に纏うことのなかったカラーリングですが、この1両の存在こそが集客に繋がっているようで、これも「イメージ車両」の一環と言えることができるでしょう。


413系/475系と言えば北陸筋のイメージが強いですが、妙高の山並みを背景にしてももちろん絵になります。
願わくば189系が走っている頃に来てみたかったですが、おカネのなかった学生時代は敦賀に出るのでやっとでしたから、なかなかこちらまで来ることができませんでした。アングルも自由自在、キャパも広く、また来てみたい撮影地です。

この快速を撮影してから二本木駅に戻って今度は乗車をと試みていたのですが、どう考えても間に合う距離ではないことから、
そのまま線路沿いを歩いて近くの鉄橋に移動し(行きに撮影したET127系の6連が映っている築堤の反対側です)、折り返し列車を待ちます。


今度は最後尾になりますが、往年の急行列車らしく切り取ってみました。
実は通過の数分前にカモの親子連れが川をプカプカと泳いでいったのですが、そう易々とタイミングは合わないものです。
この後クハ455含む3連は「本業」の急行運用に就きますが、時間の関係でここでお別れ。またの再訪を誓って二本木駅に戻ります。


待合室兼カフェでアイスコーヒーを頼んで涼みます。
朝には開いていなかったのですが(10時OPEN)、道中があまりに暑かったので帰りはここに寄ろうと決めていました。駅スタンプも営業時間内なら押せます。


上越妙高に戻り、新幹線で次の目的地へ。
ここからだと乗り換え1回で帰れてしまいますが、まだ少し寄り道をします。

【その4】に続く

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