西尾治子 のブログ Blog Haruko Nishio:ジョルジュ・サンド George Sand

日本G・サンド研究会・仏文学/女性文学/ジェンダー研究
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「国際女性デー記念シンポジウム モダンガール・時代を牽引した女たち」2021

2021年03月06日 | 覚え書き

 

「国際女性デー記念シンポジウム2021」  開会の辞  2021.3.6.

 皆様、こんにちは。
 日仏女性研究学会代表の西尾と申します。
 

 本日は「国際女性デー記念シンポジウム モダンガール・時代を牽引した女たち」にご参加下さいまして、誠に有り難うございます。

 日仏女性研究学会は、1983年に日仏女性資料センターとして創設されて以来、先人達により着実な歩みを続けて参りました。

 学会の主要行事となっております国際女性デーを記念する行事は、以前から講演会などの形でおこなわれて参りましたが、「国際女性デー記念シンポジウム」と銘打ち、初めて日仏シンポジウムを開催したのは、2008年3月8日のことでした。今年で14回目を迎えることになります。

 因みに、国際女性デーとは、1910年にデンマークのコペンハーゲンで開かれた国際会議で提唱され、今日では世界の約30ヵ国が祝う「女性のための特別の日」となっています。


 今年はストラスブール大学のサンドラ・シャール先生にご来日いただき日仏会館ホールでおこなう予定でしたが、新型コロナウイルス感染症により対面式のシンポジウムをあきらめざるを得ず、今回、本会の歴史上初めてのオンラインによるコロック開催となりました。

 フランスからウエビナーのヴィジュアルでご参加いただきますサンドラ・シャール先生は、先頃、和辻哲郎文化賞を受賞されました。受賞式が明日に予定されているそうですが、日本語にも堪能でいらして、卓越したジェンダー研究者でおられるシャール先生に基調講演をしていただける事を大変光栄に存じ、感謝申し上げております。

 ウエビナー使用に関しては、フランス国立日本研究所に大変お世話になりました。厚く御礼申し上げます。

 様々な困難にも遭遇いたしましたが、とくに若手のITに明るい実行委員が中心となって努力を重ねて参り、本日、多くの皆様のご参加を得て本シンポジウムを実現する運びとなり、感無量の思いが致しております。


 シンポジウムのメインテーマは、「モダン・ガール、時代を牽引した女たち」「ジェンダー規範を逸脱した女たち」です。奇しくも「わきまえぬ女たち」でございます。

 ジェンダー平等指数121位、下院の女性議員数は165位の日本、この日本を変えていきたいと切望される参加者の皆様方にとって、本日のシンポジウムが、このゆゆしき問題を再考し、なにがしかのエンパワーメントを得られる機会となることを願いまして、簡単ではございますが、開会の辞とさせて頂きます。
有り難うございました。


 ーーー

注記:本番当日は、時間の関係で省略した部分がありました。本ブログに全文を掲載しました。コロックには100名を超える多くの皆様にご参加いただきました。終了後のGoogle アンケートには、多くのポジティブな声が寄せられ、ホッと胸をなで降ろしているところです。

コロックの感想:アンケートより

・様々な領域からモダンガールにフォーカスし、モガの生きた時代、その系譜と現代への影響をより理解できたように感じております。

・オンラインになることで少しハードルが下がり、参加させていただきました。このようなテーマ、およびオンライン形式でセミナーを開催いただき感謝申し上げます。

・サンドラ・シャールさんのモダンガール研究発表で、古い漫画資料が多数みれたのがよかったです。

・特に永瀬清子のご紹介に感動しました。

・特にディスカッションは興味深く共感しながら拝聴しました。

・吉川先生と秦先生のご発表が個人的には面白かったです。

・ご発表を視聴して視野が広がりました。知見が広まるだけではなく、視聴者の多くが勇気をいただけたのではないかと思います。

・発表者を含め、シンポジウムに関わった方々の真摯な姿に感銘を受けました。

・日本・フランス、そして詩人・建築家・小説家など、国を超え業界を超えて比較し幅広く考える良い機会になりました。とても有意義で楽しかったです。

・私自身もこの封建的な日本に於いて、自由であるために、精神的自立と経済的自立を確保するために頑張ってきたつもりですが、私の先輩にあたる方々(早間玲子、永瀬清子、ネミロフスキーなど)の”闘い”をお聞きし、心強くそして嬉しく思い、これからも頑張っていこうという勇気をもらいました。参加出来てとてもよかったです。

・時機を得た企画で,多様な視点からの考察があって興味深かった.

・女たちの「自立と自由」を、時代の雰囲気や個人の生き方・作品を通して語られていたので理解しやすかった。また、スペイン風邪とアプレゲール、人種差別、関東大震災など、モダンガール出現の時代は、現代と似たような状況なので興味深く聴講した。

・スペイン風邪とアプレゲール、人種差別、関東大震災など、モダンガール出現の時代は、現代と似たような状況なので興味深く聴講した。興味ある内容だった。

・モダンガールについて多角的な考察が伺えて勉強になりました。風刺漫画の題材。女性の自己実現。風当たりの強さなど色々と考えさせられました。有難うございました。

http://blog.livedoor.jp/porte21-femmes21/archives/26533473.html

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