西尾治子 のブログ Blog Haruko Nishio:ジョルジュ・サンド George Sand

日本G・サンド研究会・仏文学/女性文学/ジェンダー研究
本ブログ記事の無断転載および無断引用をお断りします。
 

『吾輩は日本作家である』

2015年03月18日 | 翻訳 traduction
『吾輩は日本作家である』
ダニー・ラフェリエール 著
立花英裕 訳
四六上製 288ページ
ISBN-13: 9784894349827
刊行日: 2014/08
定価: 2,592円

「世界文学」の旗手による必読の一冊!
「寿司はお好きですか?―いや。」
編集者に督促され、訪れたこともない国名を掲げた新作の構想を口走った「私」のもとに、次々と
引き寄せられる「日本」との関わり――国籍や文学ジャンルを越境し、しなやかでユーモアあふれ
る箴言に満ちた作品で読者を魅了する著者の、アイデンティティの根源を問う話題作。
昨年アカデミー・フランセーズに選出され、今、世界的に注目を集める作家の最新邦訳。

私の嫌いなものがまた出てきた。本物主義というやつだ。
本物のレストラン、本物の人たち、本格的なもの、
本当の人生なんて、これ以上の偽物はない。
人生は、もっと違う場所にある。
(本書より)

●ダニー・ラフェリエール(Dany Laferrière)
1953年、ハイチ・ポルトープランス生まれ。小説家。
4歳の時に父親の政治亡命に伴い、危険を感じた母親によってプチゴアーヴの祖母の家に送られる。
彼にとっての「最初の亡命」であり、創作の原点と後に回想。若くしてジャーナリズムの世界に入るも、
23歳の時に同僚が独裁政権に殺害されたため、カナダ・モントリオールに亡命。
1985年、処女作である『ニグロと疲れないでセックスする方法』(邦訳藤原書店)で話題を呼ぶ
(89年に映画化。邦題『間違いだらけの恋愛講座』)。90年代はマイアミで創作活動。
2002年より再びモントリオール在住。『エロシマ』(87年)『コーヒーの香り』(91年)
『甘い漂流』(94年、邦訳藤原書店)『終わりなき午後の魅惑』(97年)
本書『吾輩は日本作家である』(08年)『帰還の謎』(09年、モントリオールの書籍大賞、
フランスのメディシス賞受賞。邦訳藤原書店刊)など作品多数。
2010年にはハイチ地震に遭遇した体験を綴る『ハイチ震災日記』(邦訳藤原書店)を発表した。
その他、映画制作、ジャーナリズム、テレビでも活躍している。2013年、アカデミー・
フランセーズ会員に選出される。

●立花英裕(たちばな・ひでひろ)
1949年生。フランス語圏文学。早稲田大学教授。
共著に『アジア文学におけるフランス的モデルニテ』(仏文、PUF)など。
共編著に『21世紀の知識人―フランス、東アジア、そして世界』(藤原書店)など。
訳書にピエール・ブルデュー『国家貴族 Ⅰ・Ⅱ』、ダニー・ラフェリエール『ハイチ震災日記』
『ニグロと疲れないでセックスする方法』(藤原書店)など。
共訳書に、フリオ・コルタサル『海に投げ込まれた瓶』(白水社)
ブシャール『ケベックの生成と「新世界」』(彩流社)
『月光浴―ハイチ短篇集』(国書刊行会)
エメ・セゼール『ニグロとして生きる』(法政大学出版局)など。
2009年、ケベック州政府からアメリカ地域フランコフォン功労賞を受賞。

「世界文学」としての芭蕉とラフェリエールの出会い(藤原書店)立花英裕 2014年8月15日
http://fujiwara-shoten.co.jp/main/ki/archives/2014/08/post_2376.php


http://www.fujiwara-shoten.co.jp/shop/index.php?main_page=product_info&products_id=1397

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Revue Verlaine, 2014, n° 12... | トップ | "Mon corps a-t-il un sexe ?" »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

翻訳 traduction」カテゴリの最新記事