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西尾治子 のブログ Blog Haruko Nishio:ジョルジュ・サンド George Sand

日本G・サンド研究会・仏文学/女性文学/ジェンダー研究
本ブログ記事の無断転載および無断引用をお断りします。
 

『黒い町』

2014年06月21日 | サンド・ビオグラフィ
『黒い町』

ジョルジュ・サンド (著), 石井 啓子 (翻訳)

サンドの全く意外な作品の数々を一挙に紹介し、根強いステレオタイプのサンド像を一新する作品集。
7には、谷底の工場の町を舞台に、愛し、悩みながら自ら道を切り拓いてゆく労働者の姿を描きだす「黒い町」を収録する。

単行本: 291ページ
出版社: 藤原書店 (2006/02)
ISBN-10: 4894344955
ISBN-13: 978-4894344952
発売日: 2006/02
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『ちいさな愛の物語 』

2014年06月20日 | サンド・ビオグラフィ

『ちいさな愛の物語 』
ジョルジュ サンド (著), よしだ みどり (イラスト), George Sand (原著), 小椋 順子 (翻訳)

サンドは最晩年に上下2巻のコント集を書き、1873年と76年に出版された。サンド最後の著作物である。全部で13のコントがおさめられていて、そのどれもが、自然と人間の交流、澄んだ心だけが見たり聞いたりできる不思議な世界を描いている。迷った末、10のコントを選んだ。亡き母の面影を慕いながら悲しみに耐え、ついに幸せをつかむ『ピクトルデュの城』のディアーヌ。思わず涙ぐむ『犬と神聖な花』。最後に鳥になって飛び去るほど鳥を愛した『勇気の翼』のクロピネ少年などなど、どれも心に深く残る物語である。孫に話しかける形で、サンドは全ての人に、人間にとって一番大切なことは何か、どう生きるべきかを語りたかったのだろう。

単行本: 315ページ
出版社: 藤原書店 (2005/04)
ISBN-10: 4894344483
ISBN-13: 978-4894344488
発売日: 2005/04
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ジュール・ヴァレスの手紙

2014年06月16日 | サンド・ビオグラフィ


ジョルジュ・サンドと同時代人のヴァレス(1832-1885)の言葉:「私は民が好きである。私には労働者の血が入っている。」

ジュール・ヴァレスのこの言葉は、「私は二つの階層にまたがっている」と『我が生涯の記』に書き残し、母親の出自である「民」の階層を、擁護し続けたサンドに似ています。

「自分の目的は民を護ることだ」と言明したヴァレスはまた、天明の大飢饉の時(1782-1788)、民を無視した対策しか頭になかった田沼意次とは正反対に、後世の時代まで見据え、あくまで民の側に立って飢饉脱出の政策を次々と打ち出し藩政の立て直しをおこなった松平定信の改革精神にも通底するところがあるように思われます。

Lettre de Jules Vallès à Arthur Arnould :

Mon cher ami,

C’est toi que j’allais chercher, au début de notre vite, quand je m’étais mis quelque querelle sur les bras, ou que j’avais reçu quelque atout dans une bataille, tu m’as bandé des plaies, arrangés des duels. ― C’est avec toi que j’étais le 2 décembre.

J’ai toujours tenu à tes conseils ou à ton éloge.

(・・・)
Il y a deux mois, deux mois, j’étais plein d’espoir ! Aujourd’hui j’ai peur, et nous, qui n’avons pas eu de jeunesse, nous allons, vois-tu, descendre le versant de la vie sans qu’il passe un rayon de liberté vraie sur nos fronts déjà chargé de cheveux gris.
(・・・)
Mais je ne sais pas faire les choses à demi, et je vois qu’il n’y aura pas avant longtemps pour les hommes hardis chance de triompher ou seulement de bien mourir.

http://www.deslettres.fr/lettre-jules-valles-arthur-arnould-jaime-peuple-jai-du-sang-douvrier-les-veines/

Jules Vallès (11 juin 1832 – 14 février 1885), figure de proue de la gauche du XIXe siècle, incarnation de l’écrivain révolté contre l’injustice et l’ordre établi, est l’auteur d’une trilogie mémorable sur la condition des pauvres et la révolte sociale (L’Enfant, Le Bachelier, L’Insurgé). Polémiste sans concession, emprisonné au début de la guerre de 1870, il adresse cette lettre à Arthur Arnould, rédacteur de La Marseillaise, rappelant l’unique but de sa vie : la défense du peuple !
(・・・)
J’ai besoin de courage, et c’est pour en prendre que je t’ai conté tout cela. J’avais un serment à faire ! pour m’engager à le tenir, j’ai voulu le prêter devant l’homme que j’estime le plus au monde.

http://www.deslettres.fr/lettre-jules-valles-arthur-arnould-jaime-peuple-jai-du-sang-douvrier-les-veines/


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『愛の妖精』 (岩波文庫)

2014年06月15日 | サンド・ビオグラフィ
『愛の妖精』 (岩波文庫)
ジョルジュ サンド (著), George Sand (原著), 宮崎 嶺雄 (翻訳)

フランス中部の農村地帯ベリー州を背景に、野性の少女ファデットが恋にみちびかれて真の女へと変貌をとげてゆく。ふたごの兄弟との愛の葛藤を配した心憎いばかりにこまやかな恋愛描写は、清新な自然描写とあいまって、これをサンド(1804‐1876)の田園小説のうちで屈指の秀作としている。
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『フランス田園伝説集』 (岩波文庫)

2014年06月14日 | サンド・ビオグラフィ
『フランス田園伝説集』 (岩波文庫)

ジョルジュ サンド (著), George Sand (原著), 篠田 知和基 (翻訳)

『愛の妖精』など、田園を舞台にした数々の名作で知られる著者は、また民間伝承のすぐれた採集者でもあった。狼使い・森の妖火・いたずら子鬼・巨石にまつわる怪・夜の洗濯女といった、彼女が居を構えたフランス中部ベリー地方の農村に伝わる口碑・伝説を集めたのがこの一冊。フランスの『遠野物語』と言うべき貴重な作品。
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『魔の沼』

2014年06月12日 | サンド・ビオグラフィ
『魔の沼』

ジョルジュ・サンド (著), M.ペロー (編集), 持田 明子 (編集, 翻訳), 大野 一道 (編集)
サンドの全く意外な作品の数々を一挙に紹介し、根強いステレオタイプのサンド像を一新する作品集。6には、誠実な農夫と賢明で心優しい羊飼いの娘の純愛を描く、田園小説の傑作を収録する。

単行本: 228ページ
出版社: 藤原書店 (2005/01)
ISBN-10: 4894344319
ISBN-13: 978-4894344310
発売日: 2005/01
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6月8日はジョルジュ・サンドの命日です。

2014年06月08日 | サンド・ビオグラフィ


1876年6月8日午前9時半、あと一月も経たないうちに76歳の誕生日を迎えようとしていたサンドは、この世を去りました。

今年2004年6月8日(日)の本日は、したがって128回目のジョルジュ・サンドの命日ということになります。

サンドの最期の言葉は、お嫁さん、息子モーリス、孫娘たちへの永遠の「さようなら」と「を残しておいてね!」でした。

これまで何度もサンドはフランスの偉人たちが眠るパリのパンテオン廟に入れるべきだとする説が取りざたにされてきましたが、結局は毎回、作家が最も愛した地元のノアンに埋葬しておくべきだとする案が優先され、サンドは今も城館の片隅の墓地で静かに眠っています。

画像は亡くなる一年前にシャトルーの写真家プラシド・ヴェルドPlacide Verdot が撮影したサンドの最後の写真です。

カトリーヌ・ララが歌うサンドへのオマージュです:
https://www.youtube.com/watch?v=3FRnvSUf8jI


こちらのサイトもご覧ください。
https://www.facebook.com/pages/Els-amics-de-George-Sand/380168188677452
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『ジャンヌ―無垢の魂をもつ野の少女』

2014年06月07日 | サンド・ビオグラフィ

ジョルジュ サンド (著), George Sand (原著), 持田 明子 (翻訳)

ガリア時代からの土俗信仰と融合した一途な聖母崇拝を心深くもちつづける、一点の曇りもなく無垢で美しい羊飼いの娘ジャンヌ。妖精ファド、“夜の洗濯女”、金の牛―ベリー地方の伝説が散りばめられた、神秘的な農民小説。

単行本: 436ページ
出版社: 藤原書店 (2006/06)
ISBN-10: 4894345226
ISBN-13: 978-4894345225
発売日: 2006/06
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『歌姫コンシュエロ 下 愛と冒険の旅』

2014年06月06日 | サンド・ビオグラフィ
『歌姫コンシュエロ 上 愛と冒険の旅』
ジョルジュ サンド (著), George Sand (原著), 持田 明子 (翻訳), 大野 一道 (翻訳)

ショパンとの生活の中で結実した、サンドの最高傑作であり、全ヨーロッパに鳴り響く音楽小説。すばらしい歌声の持ち主コンシェロが、各地を遍歴しながら成長する、女性版・フランス版『ヴィルヘルム・マイスター』。

単行本: 736ページ
出版社: 藤原書店 (2008/05)
ISBN-10: 4894346303
ISBN-13: 978-4894346307
発売日: 2008/05


『歌姫コンシュエロ 下 愛と冒険の旅』
ジョルジュ サンド (著), George Sand (原著), 持田 明子 (翻訳), 大野 一道 (翻訳)

ショパンとの生活から実った音楽小説。下巻では実在の作曲家ハイドン少年がいよいよ登場、コンシュエロはウィーン、ベルリン、そして再びボヘミアの森へと旅をつづける。マリア・テレジアの宮廷での歌姫としての華やかな日々、そしてアルベルトとの永遠の愛…サンドの最高傑作、ここに完結。

単行本: 1346ページ
出版社: 藤原書店 (2008/06)
ISBN-10: 4894346311
ISBN-13: 978-4894346314
発売日: 2008/06



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『スピリディオン―物欲の世界から精神性の世界』

2014年06月04日 | サンド・ビオグラフィ
『スピリディオン―物欲の世界から精神性の世界』
ジョルジュ サンド (著), George Sand (原著),大野 一道 (翻訳)

世間から隔絶された18世紀の修道院を舞台にした神秘主義的哲学小説。堕落し形骸化した信仰に抗し、イエスの福音の真実を継承しようとした修道士スピリディオンの生涯を、孫弟子アレクシが自らの精神的彷徨と重ねて語る。アレクシもスピリディオン同様カトリックの現実に絶望、一時プロテスタンティズムに傾き、ついで18世紀の無神論的哲学に惹かれる。が、最後にキリスト教を超える新しい信仰「永遠の福音」の教えを、スピリディオンの墓を暴いて発見、そこに人類全体の連帯と解放の夢を聞き取り、迫り来るフランス革命に、夢の一部の具体化を感じる。正統の中から生まれた異端的思想こそ未来を担うものであることを、サンドは主人公たちの生き方を通して描いた。

単行本: 321ページ
出版社: 藤原書店 (2004/10)
ISBN-10: 4894344149
ISBN-13: 978-4894344143
発売日: 2004/10
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