「ヒット曲の料理人 編曲家萩田光雄の時代」という本は、昭和歌謡やアイドルポップス、昭和のスタジオミュージシャンが好きなものにとってはたまらない内容の本なのですが、ところどころ気になる表現が出てきます。
どういうものかというと「あの頃は手間ひまかけて作っていたので…」「(管楽器や弦楽器は)今の時代は予算の関係で入れられないことも多いが…」など。他にも「ハープは運搬だけでかなりの金額がかかる楽器で(中略)当時は何も問題なく使わせてくれた。」というのもありました。
これはレコーディング現場の予算が全般に小規模になっているということでしょうか。別に萩田先生やその関係者を批判するわけではないですが、その結果として昭和の頃より今の音楽が素晴らしいものが多ければ文句はないのですが、果たしてそうだろうかと思うことが多々あります。
例えば、昔はYMOが数千万円かけていたような機材が、今はデジタル技術が発達したのでPCだけで同じような事ができるとも聞いたことがあります。同じ予算があるなら、そこにかかってた費用を生楽器の演奏に回すとかできそうですが、そういう問題ではないのでしょうか。
近年は結構若い人が昭和歌謡を面白がって聞くケースを目にしていて、もしかしたら管弦楽を使った派手なアレンジもその一因ではないかと思ったりしてます。
豪華なアレンジで録音したり、ハープを入れるっても1曲に何億もかかるわけじゃなし、使い切れないほどお金持ってる人は才能のある音楽家に回していただけるとありがたいです。Twitterでお金配ってた人とか。世の中なんか残念なことが多いです。