今朝は、しごとの前、グレープジュース飲みながら、昨日果たせなかったお礼状書きを淡々とこなす。
書き終えてなんとなく思ったのは永井さんの一首のアルペジョーネソナタのこと。これはシューベルト作曲のものを言っているのだろう。今では廃れてしまったが、作曲当時アルペジョーネという楽器があり、そのために書かれたらしい。いまはその代用でチェロでよく弾かれる。あくまでも私見だが、シューベルトのこのアルペジョーネソナタ第一楽章のテーマとシューマンのチェロ協奏曲第一楽章のテーマとはよく似ている気がする。シューマンがシューベルトをよく勉強したということなのだろう。
〈都市の上空寝待ちの月がゆつくりとわたりゆき浴室のアルペジョーネソナタ/永井陽子〉(『ふしぎな楽器』所収)
永井さんの不思議な破調のリズムが、恐らく相当クセのある弾かれ方をしているであろうアルペジョーネソナタを想像させて面白い。
ちなみに、寝待の月とは、十九夜のことらしい。