雨宮雅子さんの歌集『鶴の夜明けぬ』(昭和51年刊行)から、メモです。
言葉みな立ちあがりくるこのゆふべ聖書一冊置ける卓あり 雨宮雅子
***
ことばのひとつひとつが生きて情景をあらわすような感じをリアルに覚えることを「言葉が立ち上がる」というのだと思っていますが、この一首の初句、二句、三句を最初に見たとき、なんともいえない「迫力」を感じたものです。「いったいなにごとがあったのだろう!」と思わせられた導入部。そして、下句に目を移して、卓の上の「聖書一冊」。聖書がすごく利いていると思いました。
惹かれる一首です。
言葉みな立ちあがりくるこのゆふべ聖書一冊置ける卓あり 雨宮雅子
***
ことばのひとつひとつが生きて情景をあらわすような感じをリアルに覚えることを「言葉が立ち上がる」というのだと思っていますが、この一首の初句、二句、三句を最初に見たとき、なんともいえない「迫力」を感じたものです。「いったいなにごとがあったのだろう!」と思わせられた導入部。そして、下句に目を移して、卓の上の「聖書一冊」。聖書がすごく利いていると思いました。
惹かれる一首です。