昔、小学校1年だったか2年だったかのこくごの教科書で読んだ憶えがある平塚武二氏の童話『はるのこもりうた』(岩波少年文庫版『パパはのっぽでボクはちび』所収)。あのなかで描かれていた不安ひとつなき深い温もりに満たされた幸福なしづもり感を忘れられず、いくつかのセンテンスとともにいまだにときどき思い出します。音楽をイメージしたり短歌を詠んだりするとき、あんなふうな雰囲気をなかに盛り込めたらいいなあといつも夢見ています。そこは私にとって世界でいちばん遠い遥かなる土地ですけれどもいつかぜったいに到達してみたい高みだと思っています。
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