今夕、帰宅すると、ポストに歌誌「塔」5月号が届いていました。今号の特集は「豊穣祭」。今年で入会十年目になる私も今回の豊穣祭にエッセイと短歌を掲載して頂きました。以下は私が提出した草稿です。。。
【エッセイ】
史書『ブルネグロ年代記』によれば、その日、老齢のブルネグロ飛行男爵は、飛行艇を操作してゐて自分のお城の西塔から誤つて墜落。二〇〇年もののブルネグロ家伝来の飛行艇は直ちに修理に回され、老飛行男爵はベッドの中から周囲に隠退を告げられたといふ。
【短歌五首】
タイトル:西塔墜落事件余聞~猫舌~
ブルネグロ猫らは二枚の舌を持つ ひとつは行燈油(あぶら)を掬ひ取る極上舌(した)
飛行艇乗りは飛行油(あぶら)掬ひ用匙としてひとつの「猫舌」持つのが掟
男爵の「猫舌(した)」西塔に失はれしこと お城の数人にひそと告げらる
猫舌狩(したが)りは夜刻の底ひなる闇の中 飛行艇修理係の抜き足差し足
ブルネグロ猫の親分背をふるはす(今宵は妙に尿(ゆば)りたくなし)
【エッセイ】
史書『ブルネグロ年代記』によれば、その日、老齢のブルネグロ飛行男爵は、飛行艇を操作してゐて自分のお城の西塔から誤つて墜落。二〇〇年もののブルネグロ家伝来の飛行艇は直ちに修理に回され、老飛行男爵はベッドの中から周囲に隠退を告げられたといふ。
【短歌五首】
タイトル:西塔墜落事件余聞~猫舌~
ブルネグロ猫らは二枚の舌を持つ ひとつは行燈油(あぶら)を掬ひ取る極上舌(した)
飛行艇乗りは飛行油(あぶら)掬ひ用匙としてひとつの「猫舌」持つのが掟
男爵の「猫舌(した)」西塔に失はれしこと お城の数人にひそと告げらる
猫舌狩(したが)りは夜刻の底ひなる闇の中 飛行艇修理係の抜き足差し足
ブルネグロ猫の親分背をふるはす(今宵は妙に尿(ゆば)りたくなし)