仕事から戻ると、ポストに歌誌『塔』12月号が届いていました。
真中さんの一連『沼岸』7首からの2首目。
やがて殺すこころと思へばしばらくを明るませをり夜の水の辺 真中朋久
昼間、生きていくためにこころを殺さなければならない状況下で、作中主体は、「夜の水の辺」でひとりほっと息をついている、そんな場面が胸に浮かんできます。生きにくくなっていく時代の空気を巧みに掬い上げた一首と見ました。
仕事から戻ると、ポストに歌誌『塔』12月号が届いていました。
真中さんの一連『沼岸』7首からの2首目。
やがて殺すこころと思へばしばらくを明るませをり夜の水の辺 真中朋久
昼間、生きていくためにこころを殺さなければならない状況下で、作中主体は、「夜の水の辺」でひとりほっと息をついている、そんな場面が胸に浮かんできます。生きにくくなっていく時代の空気を巧みに掬い上げた一首と見ました。