今月12日から26日まで、池袋東口の新文芸坐で「鬼才・岡本喜八 七回忌 はじめての人のための岡本喜八」特集が組まれています。これは、喜八監督の30作品を日替わり二本立てで15日間スクリーンにかけてくれるという大変魅力的な企画。おとといの初日が三船敏郎、鶴田浩二という二大スターが共演の「暗黒街の顔役」と「暗黒街の対決」の二本立て、昨日の二日目が仲代達矢氏主演の「斬る」と「殺人狂時代」の二本立てでした。
初日の二本は、物語の流れがなんとも不器用でありきたりで退屈で歯がゆくて、作品の良さがまったくわかりませんでした。見終わってため息をつきながら「暗黒街シリーズは喜八監督作品のなかでは駄作ではなかろうか」と思ってしまったほどでした。それに比べて、昨日二日目の二本は素晴らしかったです。プロットがどちらも巧みにできていて見ている者を終始飽きさせない作り。非常に面白かったです。さすがに喜八監督の傑作だと思いました。
今回の特集上映、さすがに全日程は見られませんが、機会があればあと何回か見てみたいものです。