殿山 透明水彩
久しぶりの雨模様の土曜日、岩田です。
本日は土曜午前クラス、殿山さんの作品をご紹介致します。
透明水彩を中心に描き重ねてきましたが、特にそのクオリティーが上がってきています。
画像右、やかんと洋ナシを描いた作品を描いた頃から絵の具の扱いが格段に良くなってきました。
滲みやぼかしといった、絵の具を紙に置いた時に現れる自然の現象を筆で馴染ませ過ぎてしまうと、紙の上で乾いていない絵の具同士が混ざってしまい絵自体の鮮やかさが失われてしまいます。
殿山さんは、そうしたことにご自身が気づき、絵の具、水、紙との関係性に介入し過ぎないように配慮することで、透明水彩の長所を生かした絵が描けてきていると感じていらっしゃることと思います。
例えば、銅製のやかんの色合いを見ても鮮やかさが失われていない上に、その質感がとても自然に表現されているのが見て取れます。
左手の娘さんを描いた作品も、肌に透明感を感じると共に着物もとても華やかに表現されていますね。以前から娘さんの作品は何枚も描かれていますが、こちらの作品の色使いが最も美しいと感じます。
これからもこの調子で、透明水彩を極めていってください。