朝倉 鉛筆デッサン
サヤカです!雨だとちょっとしたことが億劫になってしまいますね…
今回は、月曜クラスの朝倉さんの作品をご紹介します。デッサンを極めています。
ブリキのじょうろ、小さなブロック、枯れた木の枝と、それぞれ違った素材のモチーフを組み合わせました。モチーフの質感・重量感・空間・距離感を考え丁寧に追っていて、時間を掛けて堅実に観察したことが伝わってきます。明暗差のコントロールも素晴らしいです!暗い穴の部分(じょうろのタンク・ブロックの穴・枯葉の重なりの奥)と、光が当たる部分(ブロックの上面・枯葉の上面・金属のハイライト)の差がしっかりついているため、メリハリのあるデッサンとなっています。明暗差がきちんとついていることで、中間色のグレー部分も映えて見えますね。また、工業製品のじょうろとブロックが奥にあることで、手前の自然物である木の枝の乾いて婉曲した自由な動きに惹かれます。裏表に反り、ねじれ、折れ曲がる葉は、重なりも立体感も非常に綿密で、生み出された空間までもが美しい表現となりました。
デッサンはモチーフだけでなく、取り巻く空気を感じさせられるのが理想ですが、朝倉さんの作品からは静謐な穏やかさを感じます。そんな心地よいデッサンを描く朝倉さん、次作は油彩にチャレンジされるとの事。違う画材でどのような空気感を纏わせるのでしょう?これからも楽しみにしています!