モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

小学生の日本画奮闘記

2022-02-03 21:11:05 | 小学生 絵画

今日は節分ですね!ホノカです。節分に豆を撒くのは、魔を滅する「魔滅(まめつ)」に繋がるとされているからだそうですよ。個人的には炒り大豆が好きなので店頭にたくさん並ぶのが嬉しいですね。

今回も前回に引き続き小学生クラスの日本画のご紹介です。水張りを行ったパネルに下塗りを行っていきます。下塗りを行うことで上に重ねる絵の具の発色を際立たせたり、塗り残しを防ぐことができます。水干(泥と染料を混ぜたもの)を膠と水で溶き、指で練るように混ぜていきます。指で練ることで、絵の具が固まっている部分を触って確かめることが出来るため、全体が均等に混ざります。初めは粉だった絵の具を徐々に溶かしていく工程は、下塗りの作業で一番楽しそうでしたね!

そして全体が満遍なく混ざったら、筆で塗っていきます。日本画に使う絵の具は岩や泥が使用されているため、粒が大きく下に沈殿しやすくなっています。そのため、常に絵の具は下からすくうように取り、塗り広げます。また同じ場所を繰り返し塗ると、和紙の表面がポロポロと削れてしまうため絵の具は置くように少ない回数で塗ることもポイントです。

下塗りが終わったら、乾燥させ、下書きをカーボン紙で写します。今回は蓮や睡蓮と、好きな水辺の生き物をテーマに描いています。ちなみに下塗りがピンク系なのは水辺は青や緑系の色が多く、それらの反対色に近いためという理由になっています。
最後に下書きの線を墨で改めて描く、骨描き(こつがき/ほねがき)を行います。日本画ではこの線を基準として、その後の着彩を進めていくことになります。

以上が下塗り、転写そして骨描きの工程になります。生徒たちはこの時に初めて日本画の絵の具に触れましたが、沈殿することに常に気をつけなければならないのが難所のようでしたね。この後使う絵の具も同じなので今回の感覚を忘れないでほしい!という気持ちです。パネルの水張りや下塗りなど、着彩に至るまでに様々な準備が必要な日本画ですが、その分やはり完成した時の達成感もあるので着彩まであと少し頑張りましょう!

コメント
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