モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

園児の動物画

2017-03-31 19:40:52 | 幼児・遠足

オバラです。昨日の伊藤先生の記事に続き、幼児遠足・11人分の作品ご紹介!
カメラの不調により、かなり小さく載せることになってしまい申し訳ないですが、こんなに小さい画像ですら、イキイキとした動物たちが描けているのが良く分かって頂けるかと思います!
一緒に参加して下さった親御様に「こんなにステキな作品ができるなら、遠足を1年に1回とは言わず、しょっちゅう企画して下さい!」と言わしめるほど。

小学生も幼児も今年の遠足は鳥インフルエンザの影響で閉鎖している檻が多く、見られる動物の種類が限られたことによってギャラリーが1ヶ所に集中してしまい、人の頭越しにチラ見という最悪の事態の発生に備え(実際下見の際はそういう状況になっていました)、事前に大人げなく本気モードで描いたクレヨン画を持参して挑みました。
が、有難いことに当日はインフルエンザは終焉していまして、どの動物もほとんど間近で見る事ができ、上記のような素晴らしい幼児絵画の出来栄えに仕上がりました!
せっかく描いた絵を自慢する機会もないままスゴスゴ退散。久々に「絵って、上手いだけじゃダメなんだ…」と敗北感に打ちひしがれました。
鳴き声を聞きながら、巻き散らかされた毛を触りながら、うん〇の臭いを嗅ぎながら、動物に話し掛けながら、五感をフルに使って表現しないと本当の意味でのリアリティーは生まれません。各パーツの形状や、動く場所(関節)の状態に触発されて描き、例え思ったように全体像が描けなくても、自分の中での視覚イメージでその動物が完成されていく。心の感動が結び付くことによって絵画制作が成り立っていく様を目の前で見せ付けられました。
鳴き声が大きいからくちばしを大きく描いた、岩山に軽々登って行ったのを見ながら描いたから足の関節が一つ多い、胴体の模様が面白いんだから足も首もいらない、まさにキュビズムの考え方と同じではありませんか!

普段学生達に「お前の絵は何が描きたかったかわからん!感動が伝わらない絵なら描く意味がない!没収!焼却!」と頭ごなしに怒鳴っていますが、答えは身近なところにありました。
話しが反れますが、浪人が決まった学生を慰めようとバーに連れて行ったら(飲ませていませんよ)「俺、英語の学部受けたのに、英語が楽しいって思ったの12月になってからだったんだ。それまでは大学に合格する為に英語勉強してた。そんなの受かる訳ないよ。でもそれがわかったから、浪人するのが楽しみと言える程強くもないし、親にも申し訳ないけど、怖くはなくなったよ。」と言っていて、勉強でも制作でも「心から楽しい」と感動することの大切さをひしひしと感じたのでした。

なんだか幼児クラスの遠足と離れてきましたが、この小さき人達の動物画には、そこまで考えさせるパワーが漲っているということが分かって頂ければ幸いです。
23年続けている二日連続の遠足に、そろそろ体力の限界を感じてきてはおりますが、こういう感動をもらえると思うと若者に引率を譲るのも惜しくなるというジレンマに悩まされ、悶々です。

コメント
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