モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

完成報告も残すところあとわずか

2013-07-22 20:08:48 | 小学生 絵画
どうも!幸介です!続けてご紹介してまいりました油絵も、残すところあと僅か。ラストスパートでご紹介いたします!

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左から 匠悟(小6):油彩 実夢(小6):油彩 航星(小5):水彩 由紀(小6):油彩

匠悟:6年生なのに未だに講師陣に4年生か5年生かに間違えられるその姿は愛らしくもありますが、作品の完成度は年々レベルアップしている彼。蜀台にコインに古い本に目玉にドクロと、正直なところ「詰め込みすぎたかな?」と思っていた僕のモチーフですが、高学年らしくしっかりした筆使いで描き上げました。蜀台の周囲の色を乱反射するような色彩、コインの輝かしさなどが大人っぽい作品となりましたね!少年性を残したタッチと、高学年の高度な筆使いの合わさる具合が魅力的です。ちなみに彼と僕の場合、授業中は絵の事よりもモンハンかドラクエの話をしている時間の方が長いようです。

実夢:今年の始めにアトリエに入会し、初めての油彩です。アトリエに入会して最初の作品で、ドクロや心臓などを作り上げるセンセーショナルなデビューを果たした彼女ですが(作品を見た親御さんの反応が心配…)やはり今回もドクロが入ったモチーフを制作となりました。蛍光色やラメを着こなす、そのダンサーのようなファッションセンスの光る見た目とは相反する作品ですが、ピンクや紫系統で統一された画面や淡くもカラフルな蜀台など、彼女の色彩センスが発揮された作品となりました!毎回作品をおうちに持って帰る事を考えると、たまには平和的な作品も作ってほしいものです。

航星:さわがしい・とまらない・わすれっぽいと、小原先生から「壊れたラジオ」と評されている彼。最近はマテ茶のCMにハマったらしく、あのCMの歌をエンドレスリピートしています。そんな彼と僕が対話する場合、おおよそのニュアンスで言葉を交わします。それは他の生徒から見たら、日本語の会話に聞こえないのかもしれません。実際に日本語ではない、ウンバボ語という創作した言葉で会話するのです。刹那的な、その場の感情と思いつきのみで彼と授業していますので、僕自身も先週彼と何語でしゃべったのか覚えていないほどです。とにかく完成して良かったと心から思える作品です…。

由紀:活発でカラっとした、どこにも敵を作らなさそうな性格の彼女。そんな彼女が、つい最近思いつめた表情をしていたので訳を聞いたら、「家のWi-Fiが繋がらないの…」と、カウンターパンチのような変則的な打ち明けを聞いて、なんだそんなこと、と言ったら「大事な問題なの!」と一喝を受けました。女の子ってやっぱ分からないです。そんな彼女の高学年らしい作品。目玉やドクロのホルマリン漬けなど、透明だったり難しいモチーフが多いのですが、液体の透明感や目玉の存在感など、細かく観察出来ていることがうかがえますね。物体の重さも感じる様な、絵の具をしっかりと丁寧に使ったまっすぐな作風も彼女らしい、高学年らしい作品です!

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左から 菜々美(小4):油彩 幸音(小5):油彩 琴葉(小4):油彩

菜々美:口数は多くは無いけれど、話しかけるとだいたい笑顔だし、そもそも描いているところを後ろからこっそり観察してみたら、鼻歌を歌いながら油絵を制作していた彼女。鼻歌まじりなのも分かります。レモンや赤ぶどうの乗った透明な食器の、パステル調の中にも細かく描き分けられた色彩や、ひとつひとつのマスを丁寧に埋め尽くすよう仕上げられた布地。どこをとっても丁寧に観察されていることが明らかで、さらに全体の色彩のバランスも、バックの赤がパッと全体を華やかに見せています。布地や土台など要所要所にある濃い色も、パステルになりがちな色の多いモチーフ全体を引き締めています。これはもう文句なしです!!

幸音:夏の空模様以上に紆余曲折激しい人生を送る、ドラマ多き彼女。学校であったことや友達とのこと。思ったこと考えていることがほぼ全て顔に書いてあるためか、彼女の心模様は毎週講師陣に筒抜けです。そんな気持ちを包み隠さずアトリエに来るわけですから、その日の心がそのまま絵に反映されるわけです。楽しいことがあった日に描いた貝殻は、細かく幅の広い色調で鮮やかに描かれています。ちょっと気持ちか暗かった日に描いた電気ランプは、曇り空のような鈍い色彩です。僕にとっては、部分部分を見ても全体を見ても、絵がどうのこうのよりも彼女の顔が浮かんできてしまう作品です。人と関わって生きてるんだから、毎週気分が明るいわけじゃないよね。自分の気持ちに正直なのは良いことだと思います!

琴葉:好きな色は黄色といいはるだけあって、彼女の絵の中の黄色はとても生き活きして見えます。色以外にも、布の模様のゆがみや、フルーツや缶の立体感など素晴らしい描写力ですね。一見物静かで、スロースターターにも見える彼女には、毎回「今月の課題は時間内に終わるかな」なんて心配したりもします。実際にゆっくり着実に進むのでちょっと時間がかかってしまう場合もあるのだけど、小学生離れした集中力を持っているので、彼女だけは時間過ぎても「納得のいくまで時間をかけよう」と、カリキュラムオーバーを容認することもありました。今回の作品は手早く鼻歌を歌いながらの制作でしたが、その持ち前の集中力で今後もしっかりと手をかけた作品をどんどん生み出して欲しいです!

以上、油彩の紹介でした!!
田中幸介


コメント
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