雨のせいか少し寒さが和らいだ。特別旅行好きとは思っていないが、海外と国内を年に一度旅行する。長くは休めないので今までは国外は四泊五日、国内は二泊三日が多い。どうしても連休利用なので諸経費は割高で込み合うことが多いが、現役で働いていたのでやむを得なかった。来年から院長を交代するので多少旅行に行きやすくなるとは思うが、南米やアフリカまではまだまだ難しそうだ。そんなことを言っていると行く体力がなくなりそうだが、無理して行きたいと思わなくなった。それだけ心も年を取り始めているようだ。昔、研修に来たA君は七泊八日の夏休みにバッグ一つでイグアスの滝まで行ってきましたと写真を送ってくれた、若い力だ。
比較的近い東南アジア、ロシアには行ってみたいが、なんだか世界全体が不穏で安全かなあと思ってしまう。それに英語しかできないからツアーの方が良いかなとも思うのだが、二度のツアー旅行経験ではもう一つしっくりこなかった。旅行は我儘行き当たりばったりが面白いのだ。国内もまだ行っていないところが多く、ブラタモリを参考にしようと思っている。勿論、タモリのように優遇優先でポイントを押さえることはできないので、町の風情や歴史を手掛かりにしている。来夏は愛媛高知山形秋田などを考えているが、どんなもんだろう。
旅行というのは不思議なもので思い出すと日常の十倍以上記憶に残こる。思い出の人生に与える潤いは若い人にはわかりにくいだろうが、年寄りには心の栄養でBSやネット販売のサプリメントの何倍もボケ防止になる気がしている。一粒で二度おいしい以上に、旅行は計画から思い出まで三度は美味しいのではと思う。