駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

議事録のない会議は無効

2019年11月06日 | 町医者診言

          

 

 大学入試に英語の民間試験導入が延期された。荻生田文科大臣のうっかり本音発言がきっかけで突然の延期になったわけだが、いきさつを読むと何とも不十分で浅慮な導入決定だったことがわかってきた。萩生田大臣の迂闊な本音発言が問題を明るみに出した。功名ではないので不適切な表現かもしれないが、不適任命が生んだ怪我の功名と言えそうだ。

 民間英語試験導入を審議した識者による諮問会議の議事録が残っていないというから、考えられないマヤカシが行われていたわけだ。非公開だから議事録がないというのは申し開きにならない。不都合に蓋をしてゴリ押しする政府のやり方が端的に露出している。議事録のない会議は無効だ。

 こうしたやり方は国民を愚弄するものなのだが、マスコミの追及が甘いのか国民側にもう一つ怒りが湧き起こってこないように見える。芸能人の滑った転んだもよいが、重点は外さないで欲しい。

 個人的には英語で意思疎通ができることは重要だが、日常会話は試験の対象にはならないと思う。意思疎通で一番重要なことは相手が何と言っているかが正確に理解できることだ。そうした訓練は必要だが、もし試験に導入しても配点は10-20%と思う。私は英語教師でも英語学者でもないが、実経験からそう思っている。どなたかが書いておられたが入試はもう少し緩いものにし卒業を厳しくしたらと思う。異論に寛容、不正に厳正な方が暮らしやすく活力ある社会になるような気がするが、どんなもんだろう。

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