駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

好みの店

2010年08月18日 | 人物、女
 我が家には料理の本が溢れているが、料理は霞んでいる。月に二三度夕飯を食べに行く店がいくつかある。「橋虎」は和食で美味しくお勘定が安い。普通和食の店は夜になるとアルコール重視で値が張るようになるのだが、ここは違う。千円できちんとした食事ができ、酒を飲まなくても大切にしてくれる。注文を聞いてから作り始めるのだが、あまり待たせない。
 実はここの女主人が秘かに気に入っているのだ。アラフォーと思うのだが、色白痩せぎすで若く見える。人によっては美人というだろう。洋風のくりっとした顔立ちで目元が涼しく、女優の誰かに少し似ている。気持ちよくきちんと挨拶をするのだが、もう五年くらい通っているのに馴れず、余計なことはしゃべらない。勿論、カウンターでアルコールを飲んでいるおじさんとは手を動かしながらぽんぽんと話をする。さりげなく眼を配り、一回り若い女の子をテキパキと動かして、食べ終わったころには温かいお茶が出てくる。飲まない客には最初お冷が出ているのだ。
 おしゃべりでないのに一日話をしているせいか、静かに食事をしたいので、廉価で美味しい和食をあっさりと出してくれるこの店の存在は有り難い。
 彼女は私が理想とするスタイルを具現してくれている。微かに注文を付ければ、高血圧症の私はもう少し薄味でよいのだが、あっさりきっぱりの気質を反映してか、味付けはメリハリが利いてやや濃いめだ。まあ、おしなべて外食は味が濃いめの感じがする。それがお客の嗜好なのだろう。
 夏は冷や麦がメニューにあるので時々注文するのだが、氷の上にすだれを置いて盛りつけられ、きっちり冷えてこれが旨い。付け汁には蕎麦並みに半分付けて頂くと、半田産という麺の味が殺されず、つるつると美味しい。
 幸い女房も合格点を出している店なので、今日は「橋虎」と言いやすい。
コメント (2)
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