朝日歌壇で(霧島市)久野茂樹の名に、最近になって二度も出会った。11・27「一度だけ当たって砕けた青春の夢のかけらが落ちてる京都」12・18「田仕舞の煙幾すぢ薩摩へとジャンボジェットは機首下げはじめる」それ以前には7・3の歌壇に(垂水市)岩元秀人の名があった。
東京で長年暮らしても望郷の念が消えることはない。その反対に故郷への思いは募るばかりだ。前回鹿児島に帰ったのは20年の10月だった。めずらしく2年も経過したことになる。暮れには毎年のこと同郷の友人が鹿児島銀行の一枚カレンダーを届けてくれる。
この一年は星降る加計呂麻島(夜景)のカレンダーを眺めて暮らした。来年は種子島の「千座(チクラ)の岩屋」である。種子島といえばただ一つ「宇宙センター」を見学というしたという記憶がある。おそらく船で渡ったのだが、港や途中の景色などの記憶はまったく残っていない。
調べると「千座の岩屋」は太平洋の荒波による種子島最大の海蝕洞窟で千人が座れると伝えられ、洞窟に入れる時間は干潮時刻の前後2時間に限られるという。所在地は宇宙センターと同じ熊毛郡南種子町にあり、北の西之表(にしのおもて)市の西之表港から約60分だ。ちなみに話題の「馬毛島」は西之表市に属する。