玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*つぎは内田樹

2021年03月25日 | 捨て猫の独り言

 その文体から伝わるこころ形に、思わず読み手の私の背筋がしゃんとするような人物を最近知った。内田樹(たつる・1950年生まれ)フランス文学者にして合気道七段の武道家である。昨年の4月に始まった「週刊金曜日」の隔週連載「凱風快晴ときどき曇り」で知り、注目するようになった。

  

 その初回の挨拶に「幸い鈴木邦男さんがすこし前から連載を持っておられる。たぶんその隣の席はまだ空いていると思うので、勝手にそこへ座らせてもらうことにする。つまり右から二番目と言うあたりが私の定位置と言うことでご諒察願いたいと思う」とある。

 「私は合気道という武道を45年間稽古している。思う存分稽古ができる自分の道場が久しく欲しくてたまらなかった。9年前に大学退職を機に神戸住吉に〈凱風館〉という道場を建てて、そこで暮らすことにした」凱風は初夏に南から吹く穏やかな風のこと。

 内田樹の本を図書館で探して読むことにした。最初に読んだのは養老孟子との対談本「逆立ち日本論」(新潮選書)。今読んでいるのは「現代霊性論」(講談社)で、これは宗教者・釈徹宗(1961年生まれ)と神戸大学女学院で二人しての「かけあい講義」が本になったという珍しいもの。また内田は村上春樹の良き理解者のようだ。「村上春樹にご用心」という本がある。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする