玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*主権免除

2021年03月15日 | 捨て猫の独り言

 くしゃみ鼻水眼のかゆみ、花粉症の季節になった。アレルギーの薬を服用しているが症状を完全に抑えることはできない。毎年繰り返しているはずだが、過去の苦しんだことなど思い出そうとしても思い出せない。こうして月日は過ぎてゆく。(武蔵国分寺跡辺り)

 

 今年の㋀8日、韓国のソウル地方裁判所が元日本軍「慰安婦」被害当事者12人の訴えを求め、日本政府に一人当たり約950万円の賠償を命じた。それに対して日本政府は「国際法上、主権国家は他国の裁判に服さない(主権免除原則)」という立場である。

 「主権免除」とは国際法上の用語だから聞き慣れないのは当然だった。一般的には控訴して主権免除を争う局面なのだろうが日本政府はそうしなかった。日本政府は2015年の朴槿恵政権のもとでの日韓慰安婦合意で解決済みとしている。この合意については両国に解釈の違いがあるようだ。

 ソウル大日本研究所教授南基正氏は「今回の判決は、反人道的行為について主権免除を適用することなく、被害者救済に道を開いた。国際法を進化させる画期的な内容だった。画期的であるがゆえに、先行きは見えない。国際関係において未知なる領域、信号のない道に入った」と述べる。国際司法裁判所提訴などの事態を避けて外交協議を続けるべきと多くの専門家は述べている。

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