5月4日の午後に短時間のうちに降った激しい雹は庭木にかなりの打撃を与えている。松の葉が一部枯れて、その枯れた葉を摘み取る作業が続いている。これまでに経験したことのない事態だ。せっかく萌え出た金木犀の苗木の葉が傷んだ。柿もよく見ると半分ちぎれたままの葉が多い。親指の先ほどの青い小さな柿の実が毎日のように落下している。
先日の朝8時過ぎ、平櫛田中館のあたり玉川上水の右岸にある野草観察ゾーンで鈴木さんの姿を見かけた。まずは大きなイーゼルが目に入り、こちらは五日市街道を自転車で下流に向かっていた。すれ違いざまイーゼルの向こうに鈴木さんの姿を見た。写生に集中している鈴木さんには通行人などは眼中にない。私は時間が決められていたので、すれちがいざま声もかけずにそのまま目的地に向かった。
正午前に用をすませて戻ると、鈴木さんは 同じ場所で写生を続けていた。陽射しも弱く写生に適した日だった。鈴木さんの後姿を撮影したりして写生のようすを拝見する。色鉛筆でたんねんに描いているのはノカンゾウだった。一区切ついたころを見計らい背後から声をかけた。話し込むといつも30分ほどは作業が中断してしまうのが常である。(タチアオイとムラサキシキブ)
安定した椅子にどっかり腰をおろし、右足を左足の上にのせて鈴木さんは話し始めた。朝早く下見し朝食をすませて7時半に来てみるともう花が開いていたという。一枚の絵の中に蕾から花開き枯れるまでを描きたいのだという。しっかり観察することを具体的に熱心に説明する。明日は陽射しが強いからクヌギの樹液に集まるヒカゲチョウなどの観察だという。私は孫娘の日本での滞在期間などをお知らせした。